「陰陽五行説」

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前回、「十二支」の話をしましたが、「十干」の話をする前に
まず基本である「陰陽五行説」のお話を。
 
「陰陽五行説」と書くと難しそうに見えますが、これは「陰陽説」と「五行説」の二つがくっついたものを指します。
本来、世の中の物事は1つなのですが、それを「陰陽説」は2分割したもので、「五行説」は5分割したものだと思ってください。
 この二つを組み合わせたものを「陰陽五行説」といいます。
 
「陰陽説」
 始まりは紀元前1000年前後の中国と言われています。「太極図」の絵が有名ですよね!
 
「陰陽説」とは、宇宙の万物は全て「陰」と「陽」の二つのエネルギーで構成されているという考えです。
 この「陰」「陽」の2つは相対的であり、どちらか一つでは存在しません。
 
「陰」の性質はより「物質的」で、より「固まる」エネルギーであり、より「ゆっくり」していて、より「冷たい」性質があります。
 
「陽」の性質はより「非物質的」で、より「動きのある」エネルギーで、より「速く」、より「温かい」性質があります。
 
他にもこんな分類ができます。
「陰」・・・暗、夜、月、水、女性、小さい、軽い など
「陽」・・・明、昼、太陽、火、男性、大きい、重い など
 
 
「五行説」
 陰陽説が紀元前1000年前後に成立したのに対し、五行説は比較的新しく、最初の記録は紀元前400年前後になります。
 その後宗の時代(960年~)に五行説は医学に取り入れられ、陰陽の概念とも密接に関わってきます。
 
「五行説」とは、宇宙の万物は「木、火、土、金、水」の5つの元素に分けられ、それらがお互いに影響し合って宇宙が成り立っているという考えです。
 
影響し合う関係の中で、隣同士の性質は「相生関係」であり、向かい合う性質は調整する「相克関係」となります。絵を載せられないのでは分かりにくいですが、順番に書くと。
 
「相生関係」(そうじょう)とは、一方がもう一方を生み出す関係のことです。
・「水」を吸って「木」が育つ。
・「木」によって「火」は勢いを増す。
・「火」で燃えた灰は「土」の養分となる。
・「土」の中では養分が固まり「金」が生じる。
・「金」属は水蒸気で「水」を作る。

つまり、水→木→火→土→金→水→木→火・・・・の関係です。
 

「相尅関係」(そうこく)とは、一方がもう一方を弱らす関係のことです。
・「水」は「火」を消す力がある。
・「木」は「土」の養分を吸い、または根をはる。
・「火」は「金」を溶かす。
・「土」は「水」の流れを止める。
・「金」属は「木」を切る。

つまり、水→火、木→土、火→金、土→水、金→木の関係です。
片方が片方をやっつけてしまう感じですね。
 

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