令和6年能登半島地震 ②

七尾市実相寺の損壊した山門

 能登半島地震から2週間以上が経過した現在も余震が発生し、新聞報道によると18日現在、県内の住宅被害は2万8925戸を数えます。しかし被害の大きい珠洲市・輪島市は、まだ被害数の正確な把握ができていません。今回の地震での被害が如何に甚大であるかを思い知らされます。

 私の住む羽咋市は一部地域を除き、断水は解消しました。断水中に近くの給水所では、長野県から応援の給水車と職員の方が寒いなか支援に当たられていました。配られる6ℓの給水バックは、羽咋市の姉妹都市、群馬県藤岡市のもの、配布の災害用備蓄飲料水は福岡市・京都市・岐阜市など、全国各地の水を頂戴しました。多くの地域の方々からご支援を頂いている事を実感しました。心から感謝申し上げる次第です。

 一方被害の大きかった珠洲市・輪島市は今なお停電と断水が続き復旧のめどが立っていません。能登町・穴水町・志賀町・七尾市もほぼ全域で断水が続いています。七尾市は断水解消まで2か月以上かかるとのこと。衛生環境の悪化や避難所生活の長期化が懸念されます。

 奥能登地域では学校再開が難しい所もあり、輪島市では中学生250名が親と離れ、県南部の白山市施設に集団避難したことが報じられていました。同じ子を持つ親として本当に胸が痛みます。被災した児童生徒に対する心身のケア、最大限の支援が求められます。

 本日、支援要請のありました七尾市実相寺様に、11日に続き2度目のボランティア活動を行うため、地元若手僧侶2名と共に七尾に向かいました。破損した箇所にブルーシートを張ったり、柱が折れ傾いた本堂から全ての仏像・仏具を取り出し、倉庫を利用し仮の本堂をつくる作業を行いました。ご住職上人は被災され大変な状況の中、僧侶の甥っ子さんと共にお寺の片付けをされています。当然ながら心身ともに疲労されていますが、その様な中でも何とかお釈迦様や日蓮聖人にお給仕されたいと云う強い思いに心打たれます。

 今回の未曾有の大震災からの復興には、これから長い時間と労力を必要とします。皆様には被災地へのご支援を切にお願い申し上げます。

 現在も奥能登方面への一般車両の通行は、渋滞が支援の妨げとなるため規制されておりますが、これからも被災された方々の心に寄り添い、能登復興のために微力ながら頑張っていきたいと思います。合掌

◎ 日蓮宗の災害義援金
https://www.nichiren.or.jp/information/shuumuin/20240112-6652/ 

 
 

石灯篭が倒壊し台座が破損した実相寺の日蓮聖人銅像

実相寺の本堂の須弥壇を運び出す

破損した実相寺の玄関

断水中に支援で頂いた全国各地の水

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