「お囃子が流れていて、まるでお祭りみたい」
「午前中の読誦会はお経が長くてどうも…」
「10月13日は日蓮大聖人にお会いできる一年で一番大切な日」
と言った檀信徒さんの感想が法要終了後のお茶の席で聞かれました。
10月13日は日蓮大聖人が入滅された日。一般の人で言うと亡くなられた日。「第732遠忌法要をしめやかに営む」というイメージですが、池上の本門寺や身延山の『お会式会』と言えば纏(まとい)を先頭にお囃子にあわせ御万灯が練り歩くといった感じで賑やかに執り行われているようです。
お会式会が賑やかに行われるようになった由来については諸説があります。「もともと日蓮大聖人が賑やかになことが好きであった」とか「日蓮大聖人が命がけで人々を救おうとされた気概を持とうという心から賑やかに行われてきた。」と言った説。「日蓮大聖人が入滅されたこの日、日蓮大聖人の魂にお会いできることを歓迎するために賑やかに行う」と言う説。他にも「本門寺の山号額の長榮山の榮の字が『火除け』の意味をもつことから、火事の多かった明治の火消し達(浅草下谷消防団が始めた)が、町内の日蓮宗講の人たちと共に『火消し装束』で纏を振り、景気をつけながら集まって来ることからから始まったと言われる。」などです。
当山でも池上や身延山の『お会式会』に倣って今年も手作りの御万灯と纏を奉納させていただくことができました。
午前10時。読誦会が始まり、普段読むことの少ないお経に悪戦苦闘しながら、時に佐口上人の声であったり時に他の檀信徒の声を頼りに。またある時は、どこを読んでいるのかさっぱり分からず途方に暮れることも…。
と言った事を法要終了後お茶を飲みながらみんなで話していると佐口上人が「それでも、みんなは最後まで座っておれたよね。因縁がある人は最後まで座っておれないからね。」と言われました。知らないうちに因縁が消えていたのでしょうか。確かに、最初はお経を読み始めても1分も続かなかったのが、今では何とか読誦会に参加して最後まで座っていられるようになりました。
日蓮大聖人が入滅された日。日蓮大聖人の魂にお会いすることのできる1年で1番大切な日。今年も参加することができ、去年よりもほんの少しだけですが成長することができたのかな?と思いました。
最後に「檀信徒の皆さんで作った御万灯と纏を背に写真を撮ろう」と思ったのですが、時すでに遅く皆さん帰られた後でした。来年はこの反省を生かして、檀信徒の皆さんと御万灯・纏を一緒に写真に撮りたいと思っています。
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