智弘院の社員研修

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開催日:2023年01月20日

寺院には「智慧」と「慈悲」という仏教の精神をもとに、普遍的な価値観と、人として生きる上で大切な教えを2000年以上も守り、弘めてきた歴史があります。

智弘院では日蓮宗の法華経修行と作法を学び、常に学ぶ心を持ち続け、前向きに取り組む姿勢を養うための新入社員研修、管理職研修を実施しています。 仏教を通じての社員教育は、経営コンサルタントでは対応しきれない主に心の分野となります。例えば「四恩」の教えでは、社会と自分との関係や今の自分がある理由などを学び、感謝と謙虚さを持ち、企業や社会に貢献できる人材を育てることを目的とします。

仏教の説く人間の逃れられない8つの苦しみに「四苦八苦」があります。特に社会人に当てはまる「怨憎会苦」は嫌いな人や苦手な人とも相対しないといけないこと、「求不得苦」は求めるモノ・コトが手に入らないことで、これらの苦は逃れられないものと認識することによって苦しみは軽減し、予期せぬ心のトラブルを回避することが出来ます。 「三世因果の法則」では、今現在は過去の結果であると同時に未来の結果の原因にもなっていることを学び、「身口意(三業)の法則」では、身(おこない)口(言葉)意(心・意志)がすべて一致していないと物事はうまくいかないこと、どのように考え、何を発し、どんな行動をすれば上手くいくのかを学ぶことが出来ます。

人は、周りの人と良くも悪くも関係を作りながら生きていますが、いい人間関係が作れることもあれば、うまくいかないこともあり、いい人間関係を構築することが出来た時、それだけで悩みは小さくなり、あるいは今抱えている苦しみを消し去ることも出来るでしょう。

企業に勤めていれば、人との関わりあいの中で摩擦が生じてストレスも溜まりやすく、例え自分の好きな職種であったとしても、多くの人と人との関わりあいの中、自分の心を押し殺すことも必要になってきますので、なおさら心の持ち方が重要となります。

いい人間関係を作っていくためには、他人に対する思いやりの心を大切にしなければいけません。仏教の「四無量心」は、四つの思いやりの心「慈」「悲」「喜」「捨」という、身近な人、仕事などで出会う人に対して、あるいは自分が関わっているすべての人に対して持つべき心を教えています。
「慈」相手に楽を与える心。喜びを与えること、幸福を願う心のことです。
「悲」相手の苦しみを抜く心。気にかけ、声をかけ、寄り添う心のことです。
「喜」相手と共に喜ぶ心。相手の幸せは自分の幸せのように、ともに喜ぶ心のことです。
「捨」平等に接する心。偏った感情を捨て、固執せず、執着しない平等な心のことです。

参加者の感想文

管理職研修

管理者・中間管理職の方は、「上司もいるが部下もいる」という立場となり、組織としての成果や企業価値の向上などを目指すと同時に、部下育成においても、優秀な人材に経営層から示された理念やビジョンを現場に最適な方法で伝え、かつ正しい行動に導き、成果の出せるリーダーとなる事を求められています。
それには日頃から部下との円滑なコミュニケーションが求められ、部下の関心事項を把握し、部下一人一人の期待や要望を汲み取り、相談事にはその関心事に結び付けて伝えてあげ、解決や改善の為に動けるかどうかが求められます。

仏教の智慧は、先を見通す力、物事の本質を見抜く力、困難を打破する力です。
仏教の慈悲とは、単なる思いやりではなく、育てようとする心です。
上司の姿勢は率先垂範であり、管理職がモチベーションを高めて常に変革、革新を己に求めていくことが求められます。
上司が部下を認知し、成長や生産性向上に取り組み、実力の中から将来性を見通し、育てていくことが求められます。

メンタルヘルス対策

そのような環境のなかでストレスが溜まり、心の病に侵される方が多くいることは社会問題となっています。管理者向けにメンタルヘルスの必要性、メンタルヘルスケアの実践。今を大切に生きる仏教の智慧を学び、修行の体験を自信につなげ、何ごとにおいても積極的に生きる心を作ります。

 

新人社員研修

「心」を養い「心」を鍛え「心」を磨き、人間をひとまわり大きくするのが新人社員研修の目的であり、研修を通して新入社員が常識的に行動できるように、つまり、学生気分から社会人としての自覚を持てるように意識を変えるのが一番の目的といってもよいでしょう。

例えば、挨拶が出来ない、人前で話せない、積極性がない、向上心がない、集中力がない、といったことなど、企業は若者の新人社員教育の必要性を痛感しています。 また、「困難に立ち向かう力がない」「我慢が足りない」などの気持ちの弱さや、「上司と反りが合わない」「自分がやりたかった仕事じゃない」といった精神的な部分は、労働意欲の薄れや早期離職につながります。
若者本来の心豊かで、強く、明るい性格となるべく、修行体験を通して自己中心の考えから共存共生の考えに意識を変え、会社の一員として何をするべきか、自分の役割を認識し、目標を設定できる人材となることが必要です。
例えば、ビジネスで始めて出会った人に良い印象を持っていただくにも、目的に向かって真摯に立ち向かっている人は、利害損得なく信頼してもらえる人であり、そのような出会いから人と人とのつながりが生まれるものです。仏教を通じての社員教育は「心」を養い「心」を鍛え「心」を磨く人材育成です。

研修内容

読経
正座で着座し、経本を見ながら大きな声で読み、周りの声を聞いて合わせて読むことで、協調性や自信、忍耐力などを養います。
座禅
姿勢を正し、呼吸を調え、精神統一をいたします。静かに自己と向き合い、心の整理の仕方を学び、ストレス緩和や自己統制の力を養います。希望者には警策で喝を入れます。
唱題行
太鼓の音に合わせ、大きな声で「南無妙法蓮華経」と唱えます。懺悔滅罪、六根清浄、自身の可能性を引き出す力の修行です。
作務
早朝より掃き掃除、雑巾がけ、草むしりなどの作務を行い、身の回りを浄め、心も浄めます。
写経
心を落ち着かせ一字一字丁寧に書くことで、心を安らかに保ち、集中力を養います。
写経の心は、時代を越えて受け継ぐこと、守ることの大切さを教えています。
座談・相談
参加者と住職とで座談会、また、個別の相談会を行います。社会、会社、家庭での自分の目標や心の持ち方等の話となります。
体験総括
研修で学んだこと、感想など、これからの抱負も踏まえて書き、発表することで意識改革を図ります。

 社員研修感想文 (2020年)

千葉県大網のお寺 智弘院で社員研修 (chicouin.com)

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