LINE法話「才能」

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~ 「特別な何か」に成れなかったあなたへ ~

みなさんは「ギフテッド」という言葉を聞いたことはありますか?

「ギフテッド」とは生まれながらにIQ130以上の知能を持つ天才のことです。一般的なIQは90から100とされていますから、どれだけ頑張っても、私たち凡人は天才的な頭脳を持つ彼らには勝てません。

どうしようもない程の天才というのは、この世界に実在するのです。

みなさんには「これこそは!」と言えるようなことは何かありますか?

勉強・スポーツ・料理などなど…。得意なことは、往々にして自分が好きなことだったりもします。
しかし、自分が得意だと思っていたとしても、残念ながら上には上がいるものです。

先ほどの「ギフテッド」のように、世の中には「一流」と呼ばれる人たちがいます。そういうスゴイ人たちを前にすると、どうしても「自分の才能って何なんだろう?」って考えちゃいますよね。

それこそ、「自分にはこれしかない…!」そう思っていたのに、もっと才能のある人がいた…。
イソップ寓話に「酸っぱい葡萄」というお話があります。

狐が高い木に実っている葡萄を取ろうとするのですが、どうしても届かなくて、しまいには「あの葡萄は酸っぱくて美味しくないに違いない」と決めつけて去るという内容です。

みなさんは自分よりスゴイ人に出会ったとき、どのように思いますか?

自分は才能に恵まれなかった、「特別な何か」になれなかった存在なんだ…。だから、特別な才能を持つあの人には敵わないんだ…。

ついつい「才能」のせいにしていませんか?

しかし、本当に好きなことならば、必ず心のどこかに「悔しい…」という気持ちが芽生えるはずです。この悔しいという気持ち、行き過ぎてしまうと「嫉妬」といったあまり良くない感情に結び付いてしまいますが、適度だとやる気の起爆剤になります。

彼我の実力差を目の当たりにして「悔しい」と思う。だからこそ頑張れる。

つまり、「正直に悔しいと思えるその気持ちこそが才能への近道」なのではないでしょうか。

お経に「以信代慧(いしんだいえ)」という言葉があります。「信じる心を持って智慧に変える」という意味です。私たち人間の見識など仏様の知恵には到底及ばない。だから私たちはその仏様が遺した御言葉を信じることで智慧に代えよう。同じように、才能が及ばないことを悲嘆するのではなく、「悔しい」というその気持ちを才能に代えようと思うことが大事なのではないでしょうか。

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