こんにちは、研修員の大木亮慶と申します。
昨月の出来事になりますが、7月29日に浦安市にございます正福寺に於きまして開催されております「正福寺 夏のてらこや」に参加させて頂きました。
正福寺様の田中貞真上人は今年度の布教研修所の副所長を務められており、私達研修員も平素より御高配賜り、お世話になっております。
寺子屋は昼過ぎから始まる日程になっており、まず総勢70名近くの子ども達の名前を受付で確認し、その後本堂へと誘導する運びで御座いました。
7名の研修員のうち、こういった寺子屋や修養道場の経験があるものは少なく、さらに年齢も20歳以上離れている小学生の子ども達と接するのはあまりない機会であったように思います。開始早々、子ども達のエネルギーに圧倒されつつも、受付を済ませ、堂内へと誘導していきました。
開場式では田中貞真上人御導師のもと、子ども達は皆慣れない正座の中、自我偈、御題目を御唱えし、この寺子屋を皆無事に終える事が出来る様祈りを捧げました。
次に陶芸家の小泉すなお先生をお招きし、シーサー作りに勤しみました。寺子屋に参加が二回目以上の子達は各々がイメージするシーサー像を作り、又初めて参加の子ども達は小泉先生はじめ研修員やスタッフの保護者の方の手助け、何より印象的だったのは年上の子ども達が作り方がわからない子ども達に対して丁寧に作り方やコツを教えていたことでした。
シーサー作りが終わると、境内にてすいか割りが行われました。目隠しをしてすいかまで進んでいきますが、なかなかすいかに辿りつくことが難しく、その度に周りの子ども達が「右!左!」と声を掛けていました。中には逆の方向を伝える子もおりましたが、御愛嬌といったところでしょう(笑)。皆おいしそうにすいかを食べていました。
すいか割りが終わると先程作りましたシーサーに入魂の法要、並びに震災の復興祈願を致しました。田中上人が修法導師を勤められ、研修員も修法師三名が木剣加持を行い、他の研修員も参列し、法身を言上致しました。
夕食はカレーでした。スタッフは御手伝いのお母様方が丹精込めて作られたカレーは、境内で遊びまわり、お腹の空いた子ども達にはこれ以上ない御馳走であったと思います。多いもので五杯おかわりして食べる程盛況でありました。
夕食が終わるとお待ちかねの肝試しです。本堂下の倉庫に仕掛けを施し、そこにお化け役の子ども達が待ち伏せをして子ども達を驚かします。「お化けなんて怖くない」と勇み足で堂々と進んでいく子や、入り口の手前で怖くなり泣き出す者、夕食の時に自信を見せいていた男の子がいざ自分の番になると「怖いので嫌だ」と戻ってしまう等、子ども達の色々な表情や感情を見る事が出来、悲鳴と泣き声が入り混じる愉快な肝試しになりました。
最後は皆で再び境内に向かい、大小様々な花火を楽しみながら、寺子屋の全日程が終了致しました。
今回正福寺様の寺子屋に参加させて頂き、研修員が仏教とはなにか、又陶芸の説明や、食事を頂く際に何故合掌をしているのか等、子ども達に対して話をする場面がありました。普段研修所で法話をする際の言葉遣いでは難しく、伝わりにくい部分があり、そこを子ども達に如何にわかりやすく伝えるのか、どんな表現をすれば共感を覚えて話を聞いてもらえるのか考える事に苦労しておりましたが、この経験を通して、改めて人に言葉を伝えることの難しさ、そしてしっかりと相手に自分の言いたいことが伝わった時に得られる喜びや嬉しさを感じる事が出来たように思います。
研修員も子ども達の迸るエネルギーもに刺激を受け、良い機会となりました。田中貞真上人には厚く御礼申し上げ、我々もこれから何事にもやる気と意欲をもって研修所の生活に励んで参ります。