皆様こんにちは。
第56回日蓮宗布教研修所研修員の工藤修也です。
11月に入り、本土寺の木々は緑一色から、赤や黄色のそれぞれの色に染まり始めております。
我々も残り、1か月。それぞれの良い色を出せるようになるため、今週も勉強させていただきました!!
4日は、鈴木隆泰先生より仏伝を基にした「仏教について」の講義を賜りました。
今回は釈尊の入滅から大乗経典の誕生までを教えて頂きました。
鈴木先生の授業では、仏伝を通して、我々僧侶が行っている事、受けている事、守っている事の由来を、時代や文化の背景をふまえて、非常に分かりやすく教えて頂きました。
特に文化に配慮して、経典を読んでいくことは恥ずかしながら、これまで意識したことがなく、新たな視点として大変勉強になりました。
そして、5日は我らが主任先生のご自坊、妙昌寺様の御会式に参加させていただきました。
天候にも恵まれ、素晴らしい御会式日和となりました。
妙昌寺様に到着すると、たくさんの方々が準備に当たっておられ、入った瞬間から「みんなで作る御会式」なんだと感じました。
そして打ち合わせ会場では、日蓮宗宗立堀之内学寮の皆様にお会いしました。
堀之内学寮の皆様は1、2年生ですので、18~20歳の方々ですが、とても礼儀正しく、キビキビと動いておられ、私自身の同じころを思い出すと、恥ずかしくなると同時に頭が下がりました。
打ち合わせの後、少し準備を手伝わせていただきました。
今回で3度目になる主任先生のご自坊ということもあってか、妙昌寺の皆様と触れ合いながら、我々研修員は楽しくのびのびと準備させていただきました。
昼食にはおいしいおにぎりと豚汁を頂き、午後より行列開始!
行脚隊である学寮生の皆さんの大きなお題目が、地域全体に響き渡り、御会式の始まりを伝えます。
そしてお導師である村井先生、その後ろには子供たちが担ぐ御神輿と続きます。
行列到着後、いよいよ我々の出番です!!
今回は、研修員全員に法話の機会を頂き、法話リレーとして、前半3人、後半3人ずつ、法話をつなぎました。
法要に先立ち、鴻巣師・伊久美師・原師の3人が「地獄に仏」をテーマに法話を行いました。
そして法要開始。
導師の村井先生に寮監先生、副寮監先生をはじめとする学寮の皆さん、そして副主任先生、書記先生をはじめとする布教研修所員が加わり、総勢20人越えの法要となりました。
また寮生の方々の個々の大きな声と綺麗に揃った所作により、ただの大人数での法要ではなく、荘厳な空間に大音声(だいおんじょう)が響き渡る法要となりました。
その中の一人に加えさせていただいていることに、法悦を感じました。
私は法要の中で、子どもたちによる献華の儀のお手伝いをさせて頂きました。
とても小さなお子様もいて、自分たちが何をしているかまだ分からない子もいたと思います。
しかし、その子たちもしっかり大聖人とのご縁を頂きました。そのご縁によって、彼らがより健やかに善い人生を送っていくことを願い一緒に献華し、合掌させて頂きました。
そして、厳粛な法要後、研修員の法話です。
松下師・下土井師、そして私の3人が「地獄に仏」をテーマに法話を致しました。
お堂の中は満員で、風の吹く中外でお話を聞いて下さっている方もおられました。しかし皆さま6人目に当たる私の話まで、最後まで真剣に聞いてくださいました。
その姿に法を説いている私が有難さを感じ、心洗われました。
一つ一つの出来事に心洗われ、そして私自身を見つめることのできる素晴らしい御会式でした。
そう思える皆様と一緒に大聖人を御会式が出来たこと大変有難く思います。
お世話になりました、村井先生をはじめ、妙昌寺様でお会いしたすべての皆様に対し、本投稿をもって御礼申し上げます。
ありがとうございました!
さて、御会式はなぜおこなわれるのでしょうか?
それは「日蓮聖人」に会う為です。
日蓮聖人が命を懸けて我々に法華経とお題目の教えを伝えて下さいました。
その有難さ、「御恩」に感謝しなければなりません。
また日蓮聖人は『波木井殿御書』において次のようにお示しです。
「霊山へましまして艮(うしとら)の廊(わたりどの)にて尋ねさせ給へ、必ず待ち奉るべく候。」
我々が亡くなった時、日蓮聖人は霊山浄土の入り口で待っていてくださいます。
その時にあまり知らないままでは気まずいですし、何よりももったいないです。
ですから生きている間にしっかりと日蓮聖人にお会いし、感謝を伝える日、それが御会式です。
そしてもう一つは、「日蓮聖人からのご縁を頂いた人たちと会う日です。」
今回の御会式では、これまでにお会いした方、初めてお会いする方がおられましたが、すべての方が、日蓮聖人からのご縁で集まりました。
日蓮聖人からいただいた縁を結び、強めていく、これが御会式のもう一つ意味なのだと私は感じました。
さて、研修期間も残り3週間あまり!!突っ走って参ります!
よろしくお願いいたします!