今月のおはなし 第15回

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五色は青・黄・赤・白・黒のことをいい、五色が揃って初めて調和が生まれるといわれる五行思想からきており、日本に伝来され私達の風習の中に定着しました。鯉のぼりの吹き流しの五色もこれに由来したものといわれています。
 また東を青・南を赤・西を白・北を黒・中央を黄としたものは、古代中国において五色を五方に配したもので、「黄色は中央に配され中央を主宰するから黄帝といわれるように、中心となるもののことである。」と日蓮聖人も述べられています。 東を(青龍・せいりゅう)、南を(朱雀・すざく)、西は(白虎・びゃっこ)、北を(玄武・げんぶ・亀と蛇の合体)に当て、各々を春夏秋冬に配し、青龍の青は春で理性、朱雀の赤は夏で成長、白虎の白は秋で神聖、玄武の黒は冬で力(青春、白秋、朱夏、玄冬)とし、この四方を司る聖なる動物達は人々の禍いを取り除き、天地を守る神として伝えられました。
 お寺で撒かれる散華や飾り紐等(黒は紫に変えることある)五色は仏教にとても深く関わり合っており、五色は単なる装飾ではなく、時間・空間を統合し宇宙そのものを表現しているのです。

【 蓮勝寺 犬飼盛勝 】

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