こんにちは。副住職です。
先日テレビを見ていたら、「ブレサリアン(不食主義者)」という方々について特集をしていました。昨今、ベジタリアンの中でも特に厳しい「ヴィーガン(完全菜食主義者)」という動物性食材(牛乳・卵を含む)を一切採らない方々がよく知られるようになりましたが、さらにその上をいく「野菜すらも食べない」方々がいるそうです。
正直、「どういうこと?生きていけるのか?」という疑問が止まりませんが、どうやらNASAの研究でも10人程そのブレサリアンという方々が見つかっているそうです。日光浴でエネルギーを得たり、腸内細菌から栄養を得たりして生きているそうですが、色々調べても「???」が消えません。
日本の僧侶は肉食もします。もちろん宗派や個人によって主義は異なりますが、日蓮宗を含む多くの僧侶は修行中は野菜のみ、修行に入っていない期間は普通の日本人と同じ食生活をしています。その理由については別の時に詳しくお話したいと思います。
動物としての「ヒト」という生き物を考えると、何かを食べるという行為は当たり前の生理現象かと思う一方、生存の必要条件に「食」が含まれないのであれば、「その道もあるのか・・・」と思うこともあります。
いずれにしても、現代の人間は「食べ過ぎ」と言われています。美味しいものを食べて心を満たすことも大切ですが、お釈迦様の教える「不苦不楽の中道」を考えると、食事も程々が良いのではないでしょうか。