広島県 厳島神社千畳閣法華経読誦施餓鬼法要

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平成27年11月3日〜5日、日蓮宗栃木県声明師会主催による、「第20回厳島神社千畳閣法華経読誦施餓鬼法要の旅」に檀信徒の方々と共に行って参りました。
住職はこの団参旅行の中心となる、厳島神社千畳閣における法要に出仕致しました。

11月3日那須塩原駅に集合し新幹線で東京に移動。羽田空港で宇都宮方面の参加者と合流し、飛行機で広島空港へ参りました。
到着当日は宿泊ホテル近くの料理店で牡蠣料理の懇親会。参加者一同交流を深めました。
2日目となる4日は、広島駅近くの日蓮宗本山國前寺さまへ参拝。千畳閣法要の準備でお忙しい中、貫首さまに対応して頂きました。
それから平和記念公園へ移動し、原爆ドームや平和記念資料館を見学し、研修しました。
その後住職は、法要の研修のため団参一行とは別行動となりましたが、檀信徒の方々には呉市の海上自衛隊施設などを見学して頂きました。

そして5日は朝から宮島に船でご移動頂き、13時より千畳閣に於いて法要にご参列頂きました。
厳島神社千畳閣は、太閤豊臣秀吉公が平安鎌倉以来の戦没将兵の霊を慰めるため、法華経によって千人の僧侶による供養(千僧供養)を志して建立させたものの、その完成を見ることなく病没。千畳閣は完成を見ることなく、壁も天井もないまま残されました。
20年前より日蓮宗声明師会連合会有志と、広島県管内の日蓮宗僧侶、更に厳島神社関係者の協力により、毎年法華経読誦の法要が続けられて参りましたが、本年その参加延べ人数が一千人を超えることとなり、400年以上の時を経て、形を変えての千僧供養が成就することとなりました。奇しくも戦後70年目の節目の年、原爆投下の地広島の宮島ということ、そしてこの法要も20回目という、いくつもの時の縁が重なる中での開催となりました。
小雨がぎりぎり落ちてこないような風のない静かな天気の中、法要中大導師をお勤めになられた早水日秀日蓮宗声明導師がご宝前に進み表白文を読み上げ始めると、曇天の空から堪えきれなくなったかのように音を立てて雨が降り始め、そしてその読み上げが終わると静かに雨が止みました。あたかも秀吉公始め戦没の将兵、太平洋戦争殊に原爆の犠牲者が、法味を納受し給うて歓喜の涙を流して下さったかのように感じ、感極まるものがございました。
スタッフ含め総勢130名ほどの僧侶の出仕と、観世流能楽師津田和忠先生による奉納の舞など厳粛かつ華やかな法要に、参列された檀信徒の方々の感激もひとしおのようでした。

法要後は電車やバスで岩国空港へ移動し羽田空港から新幹線で那須塩原駅へ戻り解散となりました。
盛りだくさんの団参となりましたが、怪我もなく無事に円成させて頂きました。

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