『汝 まさに今 諸仏の御前に於いて
先罪を發露し 至誠に懺悔すべし』
(観普賢菩薩行法經)
先ほど、ある方から電話がありました。
恨み。
それはそれは恨みの深い、遠い親戚が危篤だとの連絡が入ったそうな。
その連絡を受けて、それはそれは心配だね、という表情を家族にはして見せたものの、心の中では、次々に過去の許せない記憶が鮮明に甦り、人として願ってはならない結果を望んでいる自分に気が付いて、恐ろしくなったとのこと。
懺悔(佛教では『さんげ』と読む)の電話です。
おのれの罪深さに気づいて、それを諸仏のみまえにて誠実に打ち明ける。
これを懺悔と言います。
諸仏の智慧の光は日の如く、能く諸々の闇を破ります。
たとえあなたが身を痛めるほど苦しんだ衆罪の一滴の黒い墨も、慧光は照らすこと無量にして、この圧倒的な佛の広大慈悲の前では、朝日の前の一滴の露のように消除されると信じてください。
偽りのない正直な告白、たいへんに尊く感じます。
きっと、諸仏の慈悲の前に、諸々の衆罪がさっぱりと洗い流され清められんことを祈ります。