6月に入り、少しずつ暑さを感じる季節となりました。
新年度から新生活を始められた方は、多忙な毎日を四苦八苦して過ごされていることでしょう。
新しいチャレンジには楽しいことも辛いこともあるものです。
さて、この「四苦八苦」。
実は仏教から生まれた言葉です。
人の苦しみには、8つの苦しみがあるといいます。
①生きる苦しみ〈生〉
②老いていく苦しみ〈老〉
③病気になる苦しみ〈病〉
④死んでいく苦しみ〈死〉
⑤親や友人、大切な人と、いつか必ず別れなければならない苦しみ〈愛別離苦〉
⑥恨みや憎しみを抱いてしまう人と出会わなければならない苦しみ〈怨憎会苦〉
⑦お金や物、地位や名誉など、求めるものが手に入らない苦しみ〈求不得苦〉
⑧心身を思うようにコントロールできない苦しみ〈五蘊盛苦〉
どうですか?
みなさん実感していることばかりではありませんか?
この8つの苦しみは、人間であれば誰もが逃れられないことです。
苦しみとは、「自分の思いどおりにならない」ということ。
「私たちの世界は自分の思い通りにならないことばかりだ」(一切皆苦)ということを、お釈迦さまはしっかりと見極められて、この苦しみから救われる道を求め、私たちにその教えを示されたのが仏教の出発点です。
さて、ここで質問です!
人生の中で、「楽しいとき」と「悲しいとき」、どっちが多いと思いますか??
答えは…
「楽しいとき」
なぜかというと、
楽しいときは、ハハハッって笑うでしょ?
悲しいときは、シクシクって泣くでしょ?
ハッ(8)×ハッ(8)=64
シ(4)×ク(9)=36
64+36=100
人生を100とすると、楽しいときが64。悲しいときが36。
ねっ、楽しいときの方が多いでしょ?
もし悲しいときがあったとしても、楽しいときがその2倍もあるんです!
苦しみ、悩みがない人なんてこの世に一人もいないけれど、こう考えれば、また前を向けるでしょう。
毎日、嫌なことがあったり愚痴りたいことがあったり、自分の思い通りにならないことばかりなのが人生。
でも自分の心ひとつで、小さな幸せはそこらじゅうにいっぱい転がってるんですよね。
大事なことは、人生は自分の思い通りにならないものだということを理解したうえで、そこから目をそらさずに、そのなかにある大切なものに気づくこと。
目をそらしたら、泥水の中に咲いている綺麗な蓮の花さえも見つけることはできませんよ。