仏は、木々のささやきや土のぬくもりに宿る
自然界をかたちづくる五つの要素――
木・火・土・金・水。
それは仏教でいう「五大(地・水・火・風・空)」と響きあい、この世界のすべては、それらの調和によって成り立っていると説かれます。
木には、育む命が。
火には、照らす力が。
土には、支える温もりが。
金(鉱石)には、形を成す力が。
水には、流れと潤いがある。
そしてその一つひとつに、命が宿り、祈りが宿る。
観音寺では、自然とともにあることを大切にしています。
舗装された穢土ではなく、土の境内に風が吹き、木々が揺れ、虫が歩むその営みの中に、仏の教えと祈りが静かに息づいていると信じます。
どうぞ、木々の声、土のぬくもり、風のささやきに耳を澄ませてください。精霊を感じてください。
祈りは、五大のなかにそっと宿っています。