8月26日(月)、初めての「夏休みこども寺子屋」を開催しました。
午前9時、お母さんやお祖母さんに連れられて、「備前ぼっけえ君Tシャツ」を着た14名のこどもたちがやってきました。
妙勝寺に初めて来たこどもたちもいて少し緊張気味です。
最初に住職の挨拶。引き続き緊張をほぐすための簡単なレクレーション。すこしだけほぐれたかな…。参加者の自己紹介とボランティアスタッフ12名の自己紹介と続きました。
最初の修行は、「お題目写経」です。今回は幼稚園の年長組から小学校6年生まで参加してくれましたので、漢字バージョンとひらがなバージョンの二種類のオリジナル「お題目写経用紙」を用意しました。その用紙にはお題目以外に願い事を書く欄もあります。「二つの願い事を書きましょう。一つは自分自身の願い事、もう一つは自分以外の家族など他の人のための願い事です」と説明をしました。みなさんそれぞれに頭をひねって、願い事を二つ書き込んでいました。
10時すぎから、場所を本堂から客殿に移し、「お数珠つくり」の研修をしました。講師は表町の仏具店「三香堂」の奥様です。子供用の「お数珠作りキット」を人数分用意してくださり、作り方の指導をしていただきました。ボランティアスタッフがマンツーマンでこどもたちについて、一緒にお数珠を作りました。細かい作業ですが、こどもたちは意外なほど熱心に作業を進め、1時間少々で全員のお数珠が完成しました。最後の仕上げ部分は素人にはむずかしいので、すべて三香堂奥様にお願いしましたが…。
11時30分から再び本堂にてお経練習。今回は「開経偈・自我偈・お題目」の練習です。通常使っているかな付お経本とともに、低学年向けに「ひらがなばかりお経本」も作製してみました。読経は、お家でお経を読んだことがある子と初めて読む子ではかなり個人差があり、興味関心にも開きがあるように思いました。やはりお家での信仰のありかたは大切であることを実感しました。
正午をまわり、お昼ご飯。こどもたちの大好きなカレーライスです。学校給食のようにこどもたちはお皿を持ってまわり、スタッフの方々に食べられるだけのご飯とカレーをよそってもらいました。「食法」を唱えてから「いただきます!」。午前中一生懸命やったせいでしょうか、たくさんお代わりをもらっている子もいました。
お昼休みには、こどもたちは境内に飛び出し元気に遊んでいました。今年の夏は連日35度を超える猛暑が続いていましたが、この日は日差しはあったものの気温は30度を下回る快適な日でした。
1時から午後の部、再開です。本堂で太鼓練習。一人ずつ団扇太鼓をもって、お題目の太鼓の練習をしました。低学年のこどもたちには「ツク・ツク・トン・ツク・トン・トン」のリズムが少し難しかったようですが、頑張って練習しました。高学年のこどもたちは、大太鼓に挑戦です。少し指導すると、二本バチで上手にお題目をたたけるようになりました。「やってみたい人は手を挙げてください」と希望者を募ると、大太鼓は魅力的なのか、他のこどもたちも次々と挑戦して上手に二本のバチを操っていました。
引き続き、午前中の読経練習の成果を見せるべく、「夏休みこども寺子屋法要」を行いました。普段あまりすることのない御宝前での「お焼香」の練習を済ませてから、初めての法要です。「開経偈」・「自我偈」ときちんと読み進め、「お題目」のところで一人ずつ御宝前に進んで神妙にお焼香をしました。なかなか微笑ましい光景でした。
最後はお楽しみ、「アイスクリーム作り」です。
こども寺子屋の案内文書を見て、これだけを楽しみに参加した子もいるくらいです。ペットボトルと空き缶と氷を使って、牛乳・生クリーム・卵黄・砂糖を材料に自家製アイスクリームを作ります。空き缶に材料を入れてかき混ぜ、ペットボトルに入れてから隙間を氷と塩で充たすと、内部の温度は-15度まで下がります。ペットボトルの周りにエアークッションを巻いて断熱し、あとは15分間一生懸命ペットボトルを振るだけです。
15分間ペットボトルを振る間に、平行してビンゴゲームも。景品はアイスクリームに載せるお菓子などのトッピングです。こどもたちはビンゴゲームに夢中で、スタッフの皆さんがこどもたちに代わって、シャカシャカやっています。
15分後、多少の出来不出来はあるものの、みんな美味しく自家製アイスクリームを味わうことができました。自分で作ったアイスクリームの味はまた格別のようでした。
午後3時、終わりの式です。
一人ずつ御宝前に進み、午前中自分で書いて、午後の法要でご祈念した「お題目写経」を受け取ります。一人ずつもう一度願い事が叶いますようにとご本尊様にお願いしながら手を合わせます。
「夏休みこども寺子屋」のすべての行事が終了しました。
多くのボランティアスタッフの皆さんに支えられて、なんとか第一回のこども寺子屋が無事に終了しました。終了後すぐに、「来年もまた来たい!」というこどもたちの声を聞くことができ、とても嬉しく感じられました。反省点を整理し改善して、また来年頑張りたいと思います。