令和2年から始まったコロナ禍。
中国を発信源としてまたたく間に世界中に広まり、多くの感染者や死者を出して、私たちの日常生活は一変しました。
新型コロナウイルスによる感染症ですから対策の主役は医療になりますが、日蓮宗岡山県布教師会では私たちにも何かできることはないか模索し、令和3年1月から「コロナ終息祈願お自我写経」に取り組み始めました。
岡山県内の日蓮宗寺院に呼びかけたところ、各寺院の檀信徒の皆さまがそれに呼応して、お自我写経に熱心に取り組んでくださいました。
妙勝寺でも多くの檀信徒の方々がコロナ終息を願い、お自我偈510文字の写経を行い、御宝前に奉納してコロナが少しでも早く終息するようご祈念をしました。
以来3年の月日が流れ、世界中で多くの犠牲者も出ましたが、新型コロナウイルス感染症は漸く収束へと向かいました。ワクチンをはじめとする最善の医療や三密を避ける等の人々の日々の努力が結実したものと思いますが、「コロナ終息祈願お自我写経」など皆様の信仰の力もそれを後押ししたことでしょう。
新型コロナウイルス感染症は完全に消滅することはないようですが、日常生活はコロナ以前の状況を取り戻してきたように思います。そこで岡山県布教師会では、「コロナ終息祈願お自我偈写経」に一区切りを付けて、奉納いただきました写経用紙を浄火に附してお焚き上げ法要を行うことになりました。
11月29日、岡山市北区の日應寺様にて、布教師会役員等が集まり「コロナ終息祈願お自我写経お焚き上げ法要」を営みました。読経唱題の中、皆さまから奉納いただきました3338枚のお自我写経を燃え上がる浄火に附し、感謝の祈りを込めてお焚き上げをいたしました。
3年以上の歳月がかかりましたが、コロナが収束に向かい普通の日常が戻ってきたことに改めて深い感慨を覚えました。