三十番神 インスタグラム

寺庭婦人が「お寺の庭から」というインスタグラムをやっています。

通常は妙勝寺境内に咲く草花の写真を主に載せています。
夏の間は丹精込めてお世話をしている蓮の写真がずらりと並んでいました。
蓮の季節も終わり、9月1日から「三十番神シリーズ」に取りかかりました。

妙勝寺には寺宝として伝えられている「大曼荼羅」があります。
5月3日と10月3日の年2回、「大まんだらさま」の行事の時にのみご開帳されます。
掛け軸の形になっていますが、本紙の大きさは、丈340センチ、幅264センチ。表具を含めると、丈572センチ、幅329センチとなるとても大きなもので、本堂の天井から吊り下げても掛け軸をすべて開くことができない大きさです。
中央に南無妙法蓮華経のお題目が墨痕鮮やかに書かれ、その周囲を三十番神の絵像が取り囲んでいます。
立派なお題目は妙勝寺御開山の大覚大僧正のご染筆、周囲の三十番神の絵は当時の絵師によるものですが名前は伝わっていません。
600年以上前のものですが、江戸時代の元禄14(1701)年に一度修復されており、私の代になってから再度、平成17(2005)年に修復作業をしました。

「三十番神は、神仏習合の信仰で、毎日交替で国家や国民などを守護するとされた30柱の神々のことである。 太陰太陽暦では月の日数は29日か30日である。 最澄(伝教大師)が比叡山に祀ったのが最初とされ、鎌倉時代には盛んに信仰されるようになった。 中世以降は特に日蓮宗・法華宗(法華神道)で重視され、法華経守護の神(諸天善神)とされた。 これは、京都に日蓮宗を布教しようとした日像が、布教のために比叡山の三十番神を取り入れたためである。 」(ウィキペディアより引用)

妙勝寺も京都妙覚寺の流れを引く日蓮宗寺院ですので、三十番神信仰が盛んだったものと思われます。
盛時には「大まんだら様」のご開帳は3日間連続で行われ、近隣より大勢のお参りがあったように伺っています。

寺庭婦人は数年前から、この三十番神に興味を持って、実際にそれぞれの神様を祀っている神社の参拝を始めました。京都周辺の神社が多いのですが、遠いところでは茨城県の鹿島神宮や長野県の諏訪大社などが三十番神に含まれています。
コロナ禍もあって時間がかかったのですが、この度やっと三十番神を祀るすべての神社を参拝することができました。
そして10月3日の「大まんだら様」ご開帳を前に、9月1日から毎日インスタグラムで妙勝寺の三十番神の絵像とともにその神社の御朱印を公開することにしました。

下記のQRコードから「お寺の庭から」のインスタグラムにつながります。よろしければどうぞご覧ください。

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