お墓参りやお仏壇にお参りする回数が多い子どもはやさしさや思いやりが深くなる。

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少し以前の資料になりますが、お線香で有名な日本香堂は2015年の秋、興味深い調査を実施しました。

全国の中学・高校生1236名を対象に、インターネットを通じて『子ども達の「供養経験」と「やさしさ」の関係性』についてのアンケート調査を行ったのです。

「供養経験」とは、お墓参りをするとか、お仏壇に手を合わせるなどの行動を指します。

①お墓参り
年2回以上お参りするのは、30パーセント
年1回お参りするのは、35パーセント
→お墓参りに年1回以上行く中高校生は、3人に2人(65パーセント)になっています。

②お仏壇にお参りする
自宅に仏壇のある家庭で「ほぼ毎日お参りする」という回答と祖父母や親類の家にお仏壇がある家庭で「行く度にお参りする」をあわせた回答、すなわち「ほぼ毎回お参りする」は、41パーセント
「時々お参りする」という回答は、37パーセント
→頻度の違いはあれ「お仏壇にお参りする」中高校生は、4人に3人(78パーセント)以上になっています。

この調査で「やさしさ」とは、「コンパッション(compassion)」という心理学的な概念を用いています。
「コンパッション」は、「 自分自身や他者に対する理解を深め、心から力になりたいと思うこと」「自分自身そして他者の苦しみを取り除こうとする深い慈しみを伴った感受性」 を意味します。
「やさしさ」「思いやり」「慈悲」という日本語に相当しますが、これは数値化できないので、今回の調査では自己評価で回答してもらっています。

さて、問題は「供養経験」と「コンパッション(やさしさ・思いやり)」との関係です。

お墓参りを「年1回以上」する中高校生・お仏壇に「毎回」お参りする中高校生は、そうでない中高校生よりコンパッションが高い(やさしさ・思いやりが深い)という統計結果が出ました。

「供養経験」と「やさしさ」との間に、相関関係があることが示されたわけです。

この結果は当たり前のような気もしますが、最初に子ども達にお墓参りやお仏壇にお参りをすることを勧めるのは大人の役割です。
迎えるお盆の季節。
遊びに行くばかりでは将来が心配です。
お父さん・お母さん・おじいさん・おばあさん、周りの大人の皆さまの出番です。

 

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