春彼岸法話

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本日は春のお彼岸法要にご参拝いただきまして誠にありがとうございます。
お彼岸は今日の中日、春分の日を挟んで前後3日ありますのでちょうど1週間がお彼岸です。このお彼岸の1週間を分かりやすく例えますと、春の交通安全週間と同じように、仏教を学び実践する強化週間となります。
 
お墓を綺麗に掃除して先祖を供養すると同時に自分の生き方を見つめ直す時でもあります。先程このお彼岸は、仏教の教えを実践する1週間と言いましたが、具体的には「六波羅蜜」というお釈迦様の教えを実践します。この六波羅蜜という6つの修行の1つに戒めを持つと書く持戒があります。これは、出家した僧侶でない、在家の方一般の方が守るべき、5つの戒めです。お彼岸にはこの5つの戒めを実践します。1つ目が不殺生、2つ目が不偸盗、3つ目は不邪淫、4つ目が不妄語、5つ目が不飲酒です。
 
ニュースを見ますと、たくさん犯罪の種類はありますが、もとを辿れば全てこの5つです。不倫を隠そうとして殺人をしてしまう人もいれば、食品の偽装表示も不妄語ですし、お酒を飲みすぎて酔っ払って電車で痴漢をして逮捕され、人生を台無しにする人もいます。ここにいらっしゃる皆さんは意味なく生き物を殺したり、物を盗んだりする方はいらっしゃらないと思いますので、せめてこのお彼岸の1週間は余計な嘘をついたり、お酒を控えるようにしてみてはいかがでしょうか。
 
日蓮聖人は彼岸抄の中でこのように教えております。「神聖なる彼岸の7日間に積む小さな善い行いは、必ず大きな果報になる」と説いております。どうぞ、皆さんも、このお彼岸の法要で、有り難いお題目、南無妙法蓮華経をお唱えしていただき、仏の大きな果報を得て、今は亡きご家族とご先祖様の霊に対して追善の供養をしていただきたいと思います。

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