全日青を含む全国各地の有志により、「沖縄戦没者慰霊 立正平和唱題行脚」が行われ、当山副住職を含む会員3名(他OB1名)が参加致しました。
糸満ロータリーより、約8キロ強の行脚にて平和祈念公園に向かい、12時に黙祷、そして那覇市法華経寺さまにて慰霊法要に出仕させて頂きました。
当日の沖縄は梅雨も明けたばかりで気温は31度、湿度も高く休憩ごとに水分補給は欠かせない猛暑となりました。
本年は沖縄返還50周年にあたりますが、この慰霊行脚は、昭和35年から有志の各聖により行われた遺骨収集に端を発します。
それから間もなくして、遺骨収集が完全に行われぬまま、都市整備のため回収されない多くの遺骨が埋まっている土地にアスファルトが敷かれ、道路が整備されました。
その無念を受け、いまだ回収されず、供養足らざるまま地中に眠る英霊に対し、せめてお題目の声を届けご供養したいと始められたのがこの行脚の始まりです。
大戦中唯一本土決戦が行われた沖縄では、日本兵6万6千人、アメリカ兵1万2千5百人、一般市民9万4千人、沖縄県出身の軍人・軍属の方が2万8千人、合計約20万人あまりもの人が犠牲となっています。
本州ではあまり報道はされませんが、沖縄のテレビではこの慰霊の日を広く取り上げていて県民の皆さんの癒えぬ心の傷を改めて感じ、胸が苦しくなりました。
戦争を風化させぬよう、また戦争の惨事を繰り返さぬことを一人一人が確認するためにもこの1日は特別な時間となりました。