皆様こんにちは。
第56回布教研修所研修員、下土井龍慧でございます。
毎日不安定な天候でございますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
布教研修所は8月4日に宗務院におきまして研修員の工藤修也上人と伊久美龍堅上人が月例金曜講話の前座を勤めさせて頂きました。
工藤上人 「見つめる心」
人は誰しも苦手だなって思う人がいると思います。
お釈迦様にも提婆達多という「天敵」ともいえる人物がいました。
提婆達多はお釈迦様の教団を自分のものにしようとお釈迦様を殺害しようとしました。
しかしお釈迦様は提婆達多の行いがあったからこそ、正しい教えを弘める決意を強く保つことが出来たとし、提婆達多を「善知識」と表現しました。
自分にとって苦手な人、強敵が出来たときに感情のまま怒ったり、逃げたりせず、自分が成長するための教え、「善知識」として受け止める心が大切であり、苦手な人を受け止める際に御題目、南無妙法蓮華経と心の中で唱えることが心のクッションになるのではないでしょうか。
伊久美上人 「いのちに合掌」
私たち日蓮宗では食事をとる前に「食法」というお祈りをします。
そのお祈りの中で「法華経を持つ人は、舌が清らかになり、美味しくないと感じる味覚がなくなり、食べる場所があれば全て美味しく感じる事が出来る」と説かれております。
最近では食卓からそういった感謝の心が失われつつあると思います。
食べ物一つ一つには沢山の命が関わっています。食べ物の命はもちろんですが、その食事を作ってくれた人や、その食材を作ってくれている農家の方や、その食材を売ってくださる方など、全て食事をとる人の為に自分の時間を削って一つの食事を作って下さっています。自分の時間を削るということは、自分の命を削ることと同じ事なのです。
「いただきます」「ごちそうさまでした」と言って手を合わせることは、全ての命に対して手を合わせることなのです。
その感謝の心が形になったのが、合掌であり、南無妙法蓮華経のお題目なのです。口は命の入り口です。その口から入る全ての命に感謝の心を持って、手を合わせ、お題目をお唱えしましょう。
8月7日には常任講師の山田恵大先生よりご講義を賜りました。
講義の中で「法華経を知ることによってあなたの日常がどう変わるのですか?」
と問われハッとしました。
私達は、法華経によって生活がどう変わってどの様な幸せを感じるかを説かなければならないのです。
そして、その為には私達が法華経によって自分自身の生活がどう変わったか、どの様な幸せを感じているのかを具体的に理解している必要があります。
今後も法華経を学ぶ全ての機会から様々な「気づき」を得ることが出来るように日々臨んで参ります。
次回もお楽しみに!!