今月のおはなし 第37回

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先日とあるお葬式での出来事。ご主人を亡くされ奥さんが喪主をお勤めになられた。悲しみのなか奥さんが手を合わせて一生懸命にご主人のご冥福を祈っておられた。やがて出棺となり会場から外へと棺が移される。その時一人の男性従業員の姿が、何かいつもと違う感じがした。それは出棺が滞ることの無いよう周囲に気を配りながらも、自分の身内を送るかのように丁寧に故人を送る姿であった。そして霊柩車の扉が閉じられる。そのままその従業員の方を見ていると霊柩車の運転席のドアを優しくノックし一呼吸おいてからドアを開け運転席へと座られた。ドアをノックする姿を初めて目にし、その姿から相手を大切に思いやる畏敬の念を感じ私の心は感極まった。自分自身も見習わなくてはと心新たにした。これこそが葬儀のあるべき姿であり、今私たちが忘れている大切な心である。
【最経寺 深沢友延】

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