釜じめ

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今年も残り一ヶ月を切り、日に日に寒さが厳しくなってまいりました。
「師走(しわす)」の言葉通り、年末の大掃除や新年の準備などで忙しくされている方も多いのではないでしょうか。

 生活の変化により竈のあるお宅は少なくなり減りつつありますが、昔は各家に竈(かまど)があり、年末には「釜じめ」という風習がありました。
竈や台所を護ってくださる「三宝荒神(さんぼうこうじん)」様という火の神様に感謝をし、竈の火を落としてしめ縄を張り文字通り「釜を閉め」ます。そしてお正月は火を使わず、おせち料理を食べて過ごします。

 小僧の頃にお給仕させていただいた千葉のお寺でも「釜〆(かまじめ)」のお経をあげておりました。「三宝荒神」の紙札を持って檀家さんのお宅を廻り、1年間の感謝と火防(ひぶせ)のご祈願をさせていただいたことが思い出されます。

 1年の終わりに息災に暮らせたことに感謝をし、「おかげさま」の心を忘れず新たな気持ちで新年を迎えたいものですね。(恒)

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