こんにちは。お久しぶりの副住職です。
9月末から1週間、高知へ行っておりました。と言っても遊んでいたわけではありません。(美味しいカツオはいただきましたが...)
タイトルの通り、高知妙國寺様を会場に行われました聲明師養成講習所へ第1回生として入所していたわけであります。この講習所は文字通り「聲明師(しょうみょうし)」を養成する為の研修機関になります。
聲明師とは、日蓮宗の資格の一つで、簡単に言うと法要のエキスパートです。聲明と呼ばれる、お経などに音階をあてた仏教音楽をマスターすることはもちろん、法要で行う所作の一つ一つ、更には僧侶としての立ち振る舞いのプロとして認められた方が聲明師になれるのです。聲明師になる為には、最低でもこの講習所に2回行かなければならず、かと言って2回行ったからといって全員が合格するわけではありません。また、入所するにも毎年試験があります。
たった1週間でしたが、とても充実した日々を過ごすことができました。中でどんなことをするかと申しますと、ただひたすら習礼(しゅらい)と呼ばれる法要練習を繰り返します。毎回異なる役が割り振られ、緊張でピリピリした空気の中、1時間ほどの習礼を1日に4回ほど行います。もちろん朝勤と夕勤も行いますので、正座で膝がボロボロです。また夜は2回生の先輩上人から指導を受けます。
そんな聲明・習礼漬けの中、印象に残っているのが「心あらば形になる」という先生からのお言葉です。僧侶はお経を読むことが一番のお勤めですが、それだけでなくお経を読む姿・所作一つ一つに心を込めて形として表すことが大事なのだと、考えさせられました。
来年には第2回生として参加できるよう、これを糧に日々の研鑽に努めてまいりたいと思います。