盂蘭盆施餓鬼法要を執り行いました

8月4日

盂蘭盆施餓鬼法要を執り行いました。

当山では大きな施餓鬼法要は8月の盂蘭盆施餓鬼と12月の歳末施餓鬼法要です。

お盆と施餓鬼は混同されがちですが、意味が違います。

お盆はお釈迦様のお弟子の目連尊者がご自分の優しかった亡き母親はどこにいるのだろうかと思い、神通力を使って天界を覗きますがいない。次に人界を覗きますがいない。そして修羅界、畜生界。まさか餓鬼界にはいないだろうと恐る恐る覗いてみますと、そこには苦しみながら逆さ吊りされている亡き母親の姿を見つけるのです。そこでなんとか母親を救いたいと目連尊者はお釈迦様のもとへ訪れます。

「お釈迦様、どうしてあの優しかったお母さんが餓鬼界へ落ちているのでしょうか。」

「目連よ。お母さんはお前だけを可愛がるが故に他に施しをしなかった。その心が貪りの心となってお前にとっては良い母親だけれども、餓鬼界に落ちたのである。」

「ではどのようにすれば母を助けることができるのでしょうか。」

「雨安居が終わる7月15日にそれまで修行していた僧侶に飲食(おんじき)の施しをしなさい。そうすれば巡ってお母さんは救われるであろう」

と言われ、その通りにすると母親は天界にのぼることができたということです。

そのことから旧暦の7月15日。少しズレはありますが、今の新暦では8月13日から15日にお盆の供養をすることになったのです。

一方、施餓鬼はお釈迦様のお弟子の阿難尊者が瞑想修行をしていると、餓鬼が目の前に現れて

「お前は3日後に死んで餓鬼に生まれ変わるだろう」と言われます。

驚いた阿難尊者は

「どのようにしたら免れるのか」を問うたら

「全ての餓鬼に飲食(おんじき)を与え、仏法僧に供養をすると苦難から逃れることができる」と言われます。

阿難尊者はお釈迦様に教えられた法会を催し、呪文のお経を読み、餓鬼たちに飲食を施すと餓鬼は空腹を満たすことができ、阿難尊者は寿命を伸ばすことができたと言われています。

どちらも他を思いやる心が大事になるのです。

いよいよお盆の季節です。ご先祖様や有縁の各霊位が帰ってこられます。

仏壇をキレイにしてお墓参り・納骨堂参りをして、気持ちよくご先祖様がお過ごしできるように整えましょう。

なお、当山ではすでに市外の方は棚経で伺っておりますが、市内と佐々町は11日より15日まで順次お伺いします。ご家族揃ってお経とお題目の功徳を亡き方にお供えいたしましょう。

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