花火とお盆のステキな関係

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本日は「立秋」です。
暦のうえでは秋…とは言っても、まだまだ暑い日が続いています。
くれぐれも体調には気をつけてくださいね。
 
さて、夏の風物詩といえば、『花火』。
 
ヒュ~、ドン!
ヒュ~、バン!

 日本各地で花火大会が開かれ、美しい花火が日本の夏の夜空に彩りを添えています。
この花火、実はお盆と関係があるのを知っていますか?
 
京都の「大文字焼き」が、お盆の送り火としておこなわれていることはよく知られていますが、花火も死者への鎮魂、お盆の迎え火・送り火としての意味があるそうです。
 
たとえば日本有数の花火大会である隅田川花火大会。
江戸時代、病気や凶作、飢饉で多数の死者が出ていたのを憂い、時の将軍吉宗が隅田川の水神祭りで大きな花火を披露し、死者の御霊を慰め悪疫退散を祈ったのが始まりだといわれています。
さらに関東大震災・東京大空襲という二つの大きな火に包まれ、多くの命が失われた隅田川。そこで毎年行われる花火は故人の霊を慰める大切な花火なのです。
 
このように日本の花火には、亡くなった方を偲ぶ想い、鎮魂の祈りが込められており、花火大会はご先祖の供養として7月8月のお盆の時期に行われることが多いというわけです。
 
そんな花火ですが、華麗に夜空に咲き誇ったかと思ったら一瞬にして消えてゆく…とても美しく、とても儚いものです。
まるで人生のように。
そんな灯が消える時の悲しさや寂しさ、消えゆくものを慈しむ心を日本人はもっています。
夜空を彩る大輪の花火を見ながら、ご先祖を懐かしみ、浄土での幸せを祈る。
日本人のご先祖を愛しむ心は、こんなところにも表れていますね。
 
お盆には灯火(明かり)がつきものです。
迎え火、送り火、盆提灯…。
それはご先祖さまがこの明かりを目印に帰ってくるからだといわれています。
もうすぐお盆がまいります。
家庭に、あなたのところに、ご先祖さまは帰ってこられます。
どうですか?
皆さんの心の中に明かりはありますか?
 
ご家族・親戚一同が集まって生まれるニコニコの笑顔。
キレイに掃除して、ピカピカに光るお墓と仏壇。
感謝と敬意をもって前向きに毎日を過ごすイキイキとした心。
帰ってくるご先祖さまへの目印は、心がけ一つで灯ります。
 
家庭に、仏壇に、心のなかに、花火のように綺麗な明かりを灯して、温かくご先祖さまをお迎えしましょう。

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