『葬式は、要らない』とは

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3月29日、東京で勉強会に行ってきました。

普段は日蓮宗のどこかの団体が主催する勉強会に参加することが多いのですが、今回は株式会社寺院デザインの葬式仏教価値向上委員会主催の勉強会です。
 
「あえて今、島田裕巳氏に葬送について聞いてみる
    ──なぜ現代人は葬送の簡素化を求めるのか?」
講師は、島田裕巳氏(宗教学者)


 
島田裕巳氏の『葬式は要らない』が刊行されて、はや8年がたちます。
この本が出たことは、当時大きな反響があり、三十万部を越えるベストセラーにもなりました。
一方、仏教界では、この本が刊行されたこと、そして、世間での反響が大きかったことに対して、多くの人が不快感を示していました。そして、この本が葬送のあり方に悪影響を与えるのではないかと危惧する人も少なくありませんでした。そして8年がたちました。
残念なことに、世の中は少しずつ、島田氏がこの著作に書いた方向に進みつつあります。
直葬、家族葬が増え、当時は言葉すら無かった「墓じまい」も確実に増え続けています。信じたくはありませんが、島田氏の考えが、社会より10年、20年早かっただけ、と思える部分もあります。
ただ勘違いしてはならないのは、島田氏らが簡素化を煽ったから葬送が変化したということではないということです。葬送の形が変わるのは、その背景となる社会のあり方が変化していることに原因があります。地域コミュニティ、家制度、そうした社会の仕組みが変化し、葬送もそれに合わせて変化しているだけです。
私たちが島田氏の意見を不快と感じるのは、単に私たちがこうした現実を認めたくないだけなのかもしれません。
(以上、葬式仏教価値向上委員会のホームページより)

今回の研修への参加動機のような気がいたしました。

少し予想してましたが島田氏は「葬式不要論者」ではないという印象でした。

わずかな時間だけでの感想ですが、
「葬送儀礼に固定観念は不要であり、また、資本主義下にあっては経済事由により葬儀、それにかかわる宗教の関わり方は変化が求められる」
という持論があるのかな?という印象を受けました。

島田氏は宗教学者という肩書をお持ちなので、数字から読み解ける、宗教の現状、宗教を取り巻く環境の現状をよく研究なさっています。

その数字を聞けたことも大変勉強になりました。

このような勉強会もまた必要だなーと改めて感じました。

最近、読書の時間がとれていないことの反省も。。

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