妙法蓮華経の持久走 三周目 提婆達多品第十二

 お釈迦さまは提婆達多の成佛つまり悪人の成佛と、八才の竜女の成佛である女人成佛を説かれます。

 まず提婆達多(ダイバダッタ)は、阿難尊者の兄であり、お釈迦さまの従弟にあたります。お釈迦さまに従って出家しましたがしだいに反発し、教団の分裂を謀ったすえ、最終的にはお釈迦さまの命を狙います。そのお釈迦さまを殺害する計画も失敗し、遂に提婆達多は生きながらにして地獄におちたとされます。
 この提婆品においてお釈迦さまは、過去世において提婆達多の弟子であり、師弟関係にあったことを明かされます。そして提婆達多も未来世において佛となることができると、成佛の保証を授けられるのです。

 文殊師利菩薩さまが、八才の竜女の成佛を説かれます。しかし舎利弗尊者は、女人が成佛することを聞いたことが無く、長く修行されたお釈迦さまに比べ八才で成佛するなど信じられないと主張します。すると竜女は皆の前で佛と成り、女人成佛を示しました。

 法華経の縁ある人は、悪人であっても、女人であっても成佛する可能性を秘めているのです。

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