少し遅くなりましたが、再開させていただきます。
とある佛画の展覧会に行きましたところ、竜の頭に佛さまが乗っておられる絵がありました。絵の題名を見ますと、沙伽羅竜王の娘とありまあした。これは妙法蓮華経に説かれる、八歳の竜女を題材とした佛画でした。
法華経で説かれる竜女は、智慧が深く利発であり、文殊師利菩薩の指導を受けていました。
文殊師利菩薩は、「竜女は修行を重ね成仏した」ともうされます。
しかし長老たちは、「お釈迦さまは、長年修行をされて成佛された。八歳という幼い竜女が成佛できたとは信じられない」また「女性が成佛できるなんて聞いたことがない」といいました。
そこで竜女はお釈迦さまの前に進み出て、姿をお釈迦さまと同じ姿に変えて、法を説きました。長老たちはその法を説く姿を見て、竜女が成佛したことを信じたのです。
竜の頭に乗る仏様の佛画は、この場面を表現したものであり、法華経の説く「女人成佛」を表していたのです。