妙法蓮華経の持久走 二周目 十 摩訶波闍波提と耶輸陀羅

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 多くの弟子たちが、授記という成佛の保証を授けられるのを、比丘尼である女性の出家者が見ていました。そして沙伽羅竜王の娘が成仏したことを見、比丘尼たちは座より立ち上がり、合掌して一心にお釈迦さまを見つめました。その比丘尼たちの中心人物が、お釈迦さまの叔母で育ての母でである、摩訶波闍波提(マカハジャハダイ)さまと、お釈迦さまの夫人耶輸陀羅(ヤシュダラ)さまでした。
 摩訶波闍波提さまは、お釈迦さまの実母、摩訶摩耶(マカマヤ)さまの妹であります。摩訶摩耶さまはお釈迦さまを産み、七日を経てお亡くなりなりました。その後、お釈迦さまを養育されたのが、摩訶波闍波提さまです。お釈迦さまが出家され悟られた後、釈迦一族の多くが出家するのを見て、自らも出家を志し、耶輸陀羅さま、並びに五〇〇人の女性と共にお釈迦さまに出家を請います。お釈迦さまは、はじめは女人の入門をしりぞけるられますが、多年養育の恩等のために、摩訶波闍波提さまたちの出家を許可しました。出家後は比丘尼を統理しお釈迦さまの化導を扶けられました。
 お釈迦さまは、摩訶波闍波提さまと耶輸陀羅さま、すべての比丘尼たちにも成佛の保証を授けられます。このことにより、竜王の娘という特別な女性ではない、普通の女性であっても成佛できると、お釈迦さま示されたのです。

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