植木雅俊先生と読む「仏教、本当の教え」

 令和6年9月28日(土)午後2時より、植木雅俊先生の仏教講座『仏教、本当の教え』が開講されました。受講生は先生の奥様もいれて25名。富山県からは若い坊さんが何人か出席されているのに、地元の石川一部はたったの二人だけ。もっと、貪欲に学んでもらいたいものです。
 植木先生のお名前を初めて知ったのは12年前。寺庭婦人会の依頼で「寺庭婦人のための仏教講座」を開いていたのですが、釈尊伝を終えて法華経講義に入った時に困ったことが起きました。岩波文庫の『法華経』では、岩本裕先生が「サッダルマ=プンダリーカ=スートラ」を「正しい教えの白蓮」と訳しておられますが、これがどうも合点がいかない。もっと良い訳はないものかとネットを検索したら、出て来たのが「白蓮華のように最も勝れた正しい教え」。これだっ、と思いました。植木先生の訳だったのです。早速、『仏教、本当の教え』を買いました。『仏教、本当の教え』で、「不染世間法 如蓮華在水」の蓮華が経題の白蓮華(プンダリーカ)ではなく、紅蓮華(パドマ)であると知り、びっくり。さらに、法華経には白蓮華は1箇所にしか出てこないことも知り、2度びっくり。目から鱗でした。庭に蓮の花が咲いたので、この話にからめてブログに書いたのが、10年前です。
 それからしばらくして、植木雅俊という方がこのブログを読んで、私にメールをくださいました。えっ、植木先生。半信半疑でしたが、うちのお寺で講義していただけないか、お願いしてみました。のらりくらりとした返事が続いたのですが、ついにOKをいただいたのです。
 当然、『仏教、本当の教え』を講義していただくつもりだったのですが、1918年、NHKのEテレで『100分de名著 法華経』が放映され、先生のお名前はいちやく有名になります。急遽、予定をJ変更して、この年から2年間で7回、法華経を講義していただき、コロナで1年休止。2022年には『100分で名著 日蓮の手紙』が放映されたので、2年間「日蓮の手紙」を講義していただき、ようやく今年、10回目の講義で『仏教、本当の教え』にたどりつきました。
 『仏教、本当の教え』は私の生き方を変えるほど、大きな影響を受けた本です。講義を聞いていて、涙が出そうになりました。
 来年からは、『日蓮の思想 「御義口伝」を読む』を5年にわたり、10回講義していただくことになりました。第1回目は2025年9月27日(土)午後1時からです。皆さまも是非ご参加いただき、知的興奮を味わっていただきたいと思います、合掌

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