なまぐさ坊主の真面目な闘病記⑪ーシーサイドホテルKMUH

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 僕が入院生活は5月2日から25日まで23日間で、お世話になったのが金沢医科大学病院西病棟の958号室で、ナースセンターのすぐ前の個室。ICUにいる時に病室の説明を受けた奥さんが長男の嫁さんと相談して4人部屋にしようと決めていたらしいけど、僕は勝手に担当医のY・Kさんに個室を頼んでおいた。浅ノ川病院で半日だけ入院した時は4人部屋に入った。ところが、人が呼吸困難で苦しんでいるのに、向かいの奴ときたら大きな声で携帯で話しをするわ、看護婦とペチャクチャ喋るわで、怒ろうにも苦しくて怒れない。マナーを守れない奴が多いから、とてもじゃないけど相部屋での生活はできない。というわけで、家計には負担になるけど、無理を言って個室にしてもらった。
 

 

 

 これが室内の様子。トイレはもちろんシャワーもついている。(シャワー室は狭いので、結局1回も使わず、順番待ちをして共同風呂に入った。)テレビは見放題で、冷蔵庫つき。これで差額ベッド料が1日8,000円。食事が1食460円。パジャマが1日65円。しめて1泊3食付き9,445円。いっぱしのホテル並み。
 


 

 写真は退院してから近くの公園から撮ったもの。僕の病室は上から3番目、左から2番目の部屋。毎日この部屋の窓から、公園で野球をする少年の姿を見て過ごした。
 


 

 病室の窓から左手には白山連峰の山並みが見え、毎日朝日が昇る。角度が悪くて直接には見えないが、昇る朝日に手を合わせ、今日も命を与えられていることを感謝した。
 


 

 病室の右手には日本海。こちらも角度が悪くて直接見えないが、沈む夕日に手を合わせ今日一日を生きられたことに感謝した。景色はなにしろ抜群な環境。僕は名づけてシーサイドホテルKMUHと呼んだ。KMUHはKanazawa Medical University Hospitalの頭文字。
  


 

 5月9日には金沢港に豪華客船MSCスプレンディダ号が入港した。総トン数は137,936トン、乗客定員3,247名、全長333.30m、幅37.92mと、とてつもなくでかい。
 


 

 5月22日には窓辺に珍客が現れた。これハヤブサだよね。恐らく石川県庁で営巣している奴だ。毎日テレビを観て退屈しのぎをしている僕にとっては嬉しいお客さん。海岸が近いからこのほかに鴫の仲間もやってきた。

 

 病気でさえなければ、こんな部屋で美人の女医さんや若くて可愛い看護婦さんと過ごせることは幸せなことだ。退院してやがて3カ月になるけど、時々帰りたくなる。(笑)(つづく)

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