なまぐさ坊主の真面目な闘病記①ーいっ、いっ、息が出来ない!

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 2018年5月2日から25日まで、生まれて初めての入院・手術を経験しました。一時は死や声を失うことも覚悟しましたが、無事娑婆に戻ることができました。この貴重な経験を忘れないため、また入院中にいろいろ感じることがありましたので、退職後の暇に任せて綴っていきたいと思います。

 5月2日午前3時過ぎのこと、突然に「ケ~ン」というオットセイの鳴き声のよなうけたたましい声が!!!びっくりして目が覚めた。それが自分の喉から出た声だとわかり、さらにびっくり。その途端。巨人にでも首を絞められたかのように息苦しくなった。くっ、くっ、苦しい。以前チベットに旅行した時に。標高5,000メートルを超えるカロラ峠に行った時も酸欠で苦しかったが、それどころではない。今にも息が止まりそうだ。 

 慌てて階下に降り洗面所に直行、喉に何かが詰まっているかと思い、喉の奥に指を突っ込んでみるが、何も出てこない。呼吸は苦しくなる一方。今年の3月18日にS寺のM上人がまだ67歳という若さで大動脈解離で急死されたことを思い出す。あの時、お兄さんの自家用車ではなく救急車で運ばれていれば助かったかも知れない。それを思い出して、階段下に戻り、「救急車を呼んでくれ」と叫ぶが、ほとんど声が出ないのと、奥さんが爆睡していて起きない。ゼイゼイ言いながら階段を昇り、奥さんを起こす。

 そんなこんなで3時30分頃に救急車が来た。その頃には少し楽になり、自分で救急車に乗り込み、ベッドに横たわった。大学病院も考えたが、いつもは浅ノ川病院の内科に通っているので、救急隊員に浅ノ川病院に行ってくれるよう指示。過去に息子と婆さんの時に救急車に乗ってことはあったが、自分が運ばれるのは初めて。ピーポー、ピーポー、明け方の街をけたたましいサイレンとともに、病院に向かった。

 実は2,3日前から喉が痛かったが微熱しかなく、ただの風邪だと思い市販の風邪薬を飲んでいた。昨晩は食事が喉を通りにくく、酒すらもスムーズに喉を通らなかった。6、7日には大事な説教も頼まれているし、連休前の明日は耳鼻咽喉科に行ってみようとう思いながら寝た矢先の出来事だった。

 午前4時病院に運ばれたが、考えてみれば当直医に耳鼻咽喉科の先生がいるはずもない。ついつい、「診てもらえないんだったら、帰ります」と言ってしまった。病院とすれば当然、救急車で運ばれて来た人間を治療もせずに帰すわけには行かない。朝早いのにJ.Y先生が駆けつけてくれた。(つづく)

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