1月31日〜2月1日で、私は書坊のスタッフとして二子玉川本屋博に出店しました。
そこで私は、書店員の真似事デビューを果たした訳ですが、お客様と本を通して会話をすると、相手も悩みや課題を打ち明けやすいのではないかな?と感じました。
お客様の課題や悩みに応じて、最適ではないかもしれないけど、自分なりに頭を悩ませて本を紹介するという体験はとても充実した時間です。
ある女性が、最近父親を亡くし、介護を含め色々とやれる事を精一杯やってきたつもりだったが、いざ亡くなると「もっと何かやってあげられたのでは」という想いがこみ上げてきて辛い、という話をしてくれました。
その方は2〜3冊悩まれていましたが、その一つに『羆打ち 久保俊治』を選択されていました。「マタギの生活は命への畏敬の念が強く込められている、久保さんの本で“いのち”というモノをもう一度見つめ直すおつもりかな?」などと考えを巡らせながら、お話を伺い、色々と本を紹介させて頂きました。
結果的には本を購入されず「話を聞いてもらって楽になりました。」と言ってお帰りになりましたが、これはこれで本のお陰だなと感じます。
店頭に立っていると、お客様が実際に購入された本も興味ありますが、悩まれていた本からも、その方の悩みや課題、思想が滲み出ており、そちらも興味が尽きません。
昨今では電子書籍も使いやすくなり、大変便利になりました。
しかし、紙の本にはまた違った魅力があります。
偶然の出会いであったり、本を挟んでのコミュニケーション。また大切な人に贈る事も出来ます。
大切な人が悩んでいたり、不安を抱えていたら、言葉をかけてあげるつもりで、たまには本を贈ってあげるのも良いかもしれません。
素敵な人に素敵な本を!