永代供養という形

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先日、お檀家様から「墓じまい」のご相談を頂きました。
普段、その家先祖代々のお墓を守ってこられたのは長女だったのですが、その長女が認知症を患い施設に入居する事となり、離れた所に住んでいる妹さんが今後の心配をしてのご相談でした。
妹さんとしては、「姉がお墓の面倒を見れなくなると、誰も世話を出来なくなってしまう。私も嫁に行った身であり、また遠方に住んでいるので世話をしていくのは厳しい。かといってお墓を荒れた状態で放置してしまっては、両親やご先祖様に申し訳ない。私が元気なうちにどうにかしたいのですが・・・」というご相談でした。

色々とお話をお聞きする中で、ただお墓を更地にしてしまいたいのではなく、定期的な管理は出来ないが、今後も手を合わせる場所、供養の機会は失いたくない、というお悩みでした。

結果的には当山の永代供養塔へ納骨して頂き、管理はお寺でするという事でご安心頂きました。家のお墓という形ではなくなりますが、管理の心配はなく、かつお参りに来た際には手を合わせ供養する場所がある。永代供養塔でしたら、お骨を個別に納骨しておりますので家のお墓に近い感覚で安心されたのかもしれません。
選択肢としては「合祀」という形もありましたが、しばらくは個々にお骨を納骨しておきたい、とのご要望でしたので永代供養をオススメ致しました。

着実に少子高齢化が進み、お墓を段々守れなくなって相談される方も増えてきております。特に南房総、館山あたりは顕著です。
しかし、お墓を守れない事を負担に感じる事も、自分の代で“しまう”事に罪悪感を感じる必要もありません。
時代によって供養の形は変化するものです。
大切なことは、自分が「いのち」を授かったのはご先祖様のお陰だと、感謝し供養の気持ちを持ち続ける事です。
そして、その気持ちを代々伝えていく事です。
決して形にこだわる必要はありません。
供養の気持ちを大切に持ち続ける為にも、もし不安や心配があれば気軽にご相談下さい。

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