日本を震撼させた宗教テロが一段落しました、と言えそうですが、全く教訓のないまま、風化してしまいそうです。
地下鉄サリン事件が起きた時、私は小学生でしたが、その後の学生生活でも「カルトに入信しないために」といった学習は何もありませんでした。
カルトに入信することも、ひとりひとりのそれまでの人生・物語があるのだと思います。
そして、その多くは「何かを成し遂げないと、周囲から認めてもらえなかった」というものではないでしょうか。
子どもの頃に、「成績が悪くても、スポーツができなくても、あなた自身が大切だよ」という、周囲からのメッセージをもらえなかったのだと思います。
これは、国の政策では「人権啓発」、日蓮宗では「担行礼拝(たんぎょうらいはい)」、他の宗派でも色々な表現のものがあり、それぞれに細かい定義はありますが、大枠では「立場や業績ではなく、その人そのものを大切にしましょう」という概念です。
カルトでは、入り口では「あなたが大切」と言いますが、その後はノルマなどを課して、最終的にサリン事件のようなものへと繋げていきます。
お子様、お孫さん、あるいは周囲の方に、「あなた自身が大切です」というメッセージを伝えてあげてください。
カルトに頼らずに、自立して自信をもって生きていける人を、たくさん作りましょう。