檀信徒の方から、よくご相談の依頼をいただくことがあります。
大変ありがたいのですが、一点だけお知らせしておきたいことがあります。
住職に用事があって、お寺にお越しになりたい方は、なるべく事前にご連絡をお願いいたします。
できましたならば、大体でも結構なので日時を予約していただけましたら大変助かります!
意外かもしれませんが、お寺の住職は外にいることが多いです。
なんで?
お寺にいつもいるから住職なんじゃないの?
と、尋ねられるのですが、実はこれには結構深い訳があります。
住職の仕事は、大きく分けて以下の二つになります。
1.法務
2.事務
ひとつずつ説明させていただきます。
1が、多くの皆さんが想像される僧侶の用事のことを言います。
お経をあげること、僧侶としてお話をしに行くことなど。
そしてこれらは、ほとんどがお寺の外で行われているのが現状です。
例えばお通夜、お葬式。
お寺を使った式は非常にいいものなのですが、
現代では九割九分が葬儀会館で執り行われます。
あるいは法事。
お寺を使われる方もおられますが、お寺まで来るのが大変などの理由で、
自宅で希望される方も多いです。
また、(主に)関西の文化のひとつとして、月参りというものがあります。
これは、毎月決まった命日に、檀信徒様のご自宅に伺ってお経を上げることです。
これらが主たる法務になります。
お気づきになったかもしれませんが、これだけでも結構な時間、お寺の外にいます!
そして実を言えば、
お盆やお彼岸、土曜日や日曜日、祝日など、
多くの社会人がお休みになるときほど、
私たち僧侶は外に出ていることが多いです!
2が、宗教法人の代表者として義務付けられていることと、
お寺を維持管理するための仕事です。
こういった説明のための案内を作成することもお仕事ですが、
その他にお寺さん同士の会議もあります。
驚かれるかもしれませんが、毎月5件くらいは会議が入っているのです!
数えてみて私もビックリしました!
最近はオンラインでの会議も少なくありませんが、
どこかに出て行って集まる方が多いですね。
細かいですが、法事や行事などに必要なものを買い出しに行くのも事務的な仕事と言えるでしょう。
そういうわけで、事務的な用事のために外出していることも結構な頻度であります。
お寺には、いつも住職がいて、フラッと立ち寄っても出迎えてくれる。
それが、多くの方にとって理想だと思います。
そして可能であれば、住職自身もそれを目指していくべきだと思っています。
しかしながら、外に出る用事はどれも軽いものではないのです。
私を待っていてくださる方々が、ありがたいことにたくさんおられます。
お寺に来てくださる方も、私を待っていてくださる方も、どちらも大切です。
もちろん、お寺に何度も来ていただいたのに、都合が合わずに、
留守番の者を通して話をせざるを得なかった方が何人もおられることを承知しております。
皆様には大変申し訳ございませんが、
どうかご容赦いただきたく思います。
住職に御用がありましたら、ぜひ事前にご連絡ください。
大体の日時をいただけましたら、
なるべくいられるように努力いたします。
ご不便をおかけしますが、事前連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
なお、これとは別件ですが、
お寺の行事に関しましては、
こちらがお尋ねしない限り、出欠連絡は不要でございます。
お越しになる場合もお休みの場合も、どうぞお気遣いなく!