本福寺勧請の親大黒様(喜満大黒尊天)の元に檀信徒各家が勧請する子大黒様をお連れし、年内の御守護や家内安全の御礼言上と来年の福徳力倍増の御祈祷を行う大黒祭を12月7日(土)に本福寺本堂祈祷壇で執り行いました。
この祈祷法は日蓮宗大荒行第三行を修した僧侶に口伝により伝えられるものです。また、「密行」と称するように本来は夜間に行う秘密の行法であります。なぜ「秘密」なのかといいますと、神や仏というような神聖な存在と直接触れあうような場面を無闇に人目に晒してはいけないという畏敬の念が背景にあるからだと考えられます。密行の具体的な内容はともかくとして、一年間お働きいただいた子大黒様のお身体をお清めし、福徳力の回復・倍増を祈願する祈祷法だと捉えていただければよいのではないでしょうか。
御祈祷の間、親大黒様の元に来集された子大黒様らは親大黒様の御威光の中に吸い込まれていくような感覚を覚えます。同時に子大黒様を勧請された各家の信仰の姿が、それぞれ違った相として子大黒様に現れているのが印象に残りました。