妙法蓮華経の持久走 二周目 三 舎利弗尊者

この記事は最終更新日から1年以上経過しています。
記事の内容やリンク先については現在と状況が異なる場合がありますのでご注意ください。

 お釈迦さまが瞑想を終えて、最初に話しかけるのが弟子の筆頭である舎利弗(しゃりほつ)尊者です。お釈迦さまの十大弟子の一人で、智慧第一といわれます。もと目連(もくれん)尊者と同じく他教団の弟子であったが、二五〇人の弟子を引き連れて、お釈迦さまの弟子となりました。
 お釈迦さまが「すべての人々は佛となる可能性を持ち、私はすべての人々が佛となるように努力してきた」という言葉を聞き、一番に理解を示したのが舎利弗尊者です。法華経以前のお釈迦さまの教えを聞き、お釈迦さまと自分との差に壁をつくり、舎利弗尊者は成仏できないと思っていたのです。お釈迦さまと舎利弗尊者の間に壁はなく、努力を続ければ成仏できるのだと、一番に理解を示しました。智慧第一の面目躍如です。
 ただし法華経が進み、八才の竜女が成佛すると聞いたときは「幼い女人が成仏できるなんて聞いたことがありません」と声を上げます。その後、竜女がその場で成仏して見せたことで、舎利弗尊者は女人成佛を信じることができました。声を上げてしまった理由は、修行をしてきた経験と知識が壁となり、女人成佛を信じることができなかったからです。

次回は、5月15日頃に更新します。

この記事は最終更新日から1年以上経過しています。
記事の内容やリンク先については現在と状況が異なる場合がありますのでご注意ください。

一覧へ