序品第一
霊鷲山でお釈迦さまが瞑想していると、たくさんの弟子が集まりました。お釈迦さまが体から光を放つなど、神通力を示すと、弥勒菩薩が文殊師利菩薩に、何が起こるのか質問します。
妙法蓮華経は弥勒菩薩が、文殊師利菩薩に質問することから始まります。
弥勒菩薩は、お釈迦さま次に佛となるべき菩薩で、お釈迦さまが亡なり五十六億七千万年後に、佛になるといわれます。京都太秦の広隆寺・弥勒菩薩半跏思惟像などが有名で、兜率天の内院において、成佛をひかえ思いをめぐらす姿が現されています。
次の佛である弥勒菩薩、お釈迦さまの脇士で、智慧を司る文殊師利菩薩の対話で法華経は幕を開けます。この後、弥勒菩薩は重要な場面でお釈迦さまに質問し、教えを授かります。次の佛として、弟子たちの疑問を晴らすため、代表となって勇気をだし、お釈迦さまに質問されているように感じます。
文殊師利菩薩は、普賢菩薩と相対してお釈迦さまの脇士として左脇におり、智慧をつかさどります。、獅子の上に座す形で、絵画や彫刻で現されます。
法華経開幕の後、文殊師利菩薩は、海中の竜宮で布教をし、竜王の八才の娘が成仏することを示します。また、お釈迦さまが「私が亡くなって後、法華経を弘めるなさい」と弟子に勧めたところ、弟子たちは法華経を弘める困難に怖じ気づきます。すると文殊師利菩薩は、弟子たちを落ち着けるためか、「お釈迦さまが亡くなってから、どのような修行法すれば良いか」と質問し、お釈迦さまをサポートされるのです。
次回は五月一日頃を、予定しています。
よろしくお願いします。