当山に安置し奉る鬼子母尊神は、「子安鬼子母尊神」と申し、約200年前、勝心院日亮上人が開眼されました。左手愛子を抱き、右手にザクロをかかげて、慈母の一子を愛育するが如く、人にせまるものあります。
昭和9年9月21日の室戸台風に際し、轟然たる一大音響を発して、鬼子母神堂は倒壊しました。しかし不思議なるかな、堂宇は崩壊し、神具は寸裂し、実に惨憺たる中に在りて、「子安鬼子母尊神」尊体は独り毅然として微傷だも負わせ給はず。僅に宝冠の一部を毀傷したるのみであり、愛子を抱き覆ひて愛護し給へるさま、慈母のいかなる危急に臨むも、その一子を棄てざるが如くでした。
鬼子母神堂は、昭和14年願主日亮上人の壱百年忌に再建され現在にいたっています。
毎月8日午後2時よりに御祈祷が行われ、鬼子母神堂内に参拝できます。
事前にご連絡頂ければ、安産祈願のご祈祷を修し、腹帯を授与させて頂きます。