開山会の御案内

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開催日:2017年03月15日

開山会の御案内
― 當山開山 四條金吾頼基公 第七百十八遠忌 ―
合掌 当山は今からおよそ七百二十数年前、鎌倉武士であり日蓮聖人の信者であった四條金吾頼基公夫妻が、内船の地に居を構え身延の大聖人にお仕えしたことに始まり、大聖人御入滅のあと出家された頼基公開山の寺であります。来たる三月十五日は開山・収玄院日頼上人(頼基公)と殊勝院日眼上人(妻・日眼女)の祥月御命日に当たり、本年も正当の開山忌法要を営むこととなりました。
 一昨年およそ五十年ぶりに復活した正当の開山会でありますが、この時を待っていて下さったかのように各地から御供養が寄せられ、当日は多くの方が御参拝下さり、四條金吾公がいかに信奉されているかを改めて思い知らされました。皆様の熱い想いに少しでもお応えしたく、本年は身延山大学仏教学部教授・望月真澄上人に御法話を賜りますのでぜひとも御聴聞下さい。
 さらに本年は、開山御廟石室内に荒井早苗氏(松戸市在住)寄進の「日蓮聖人御真筆大曼荼羅御本尊」が奉安されました。この御本尊は、日蓮聖人が弘安三年二月一日に身延において顕示され四條金吾公に授与されたものを複写したもので、御真筆は大阪府堺市の妙國寺に格護されております。
同じく妻日眼女にも弘安三年二月顕示の大曼荼羅一幅が授与されており、そちらは現在、東京都文京区の長元寺に格護されております。本年の御廟参拝の折にはこの御本尊の開眼供養を厳修致しますので、この記念すべき時にぜひとも皆様御参拝下さい。
 竜口法難の折、追い腹して御伴すると覚悟された四條金吾公への手紙に、日蓮聖人は「あの時はありがとう」と何度も書かれており、妻日眼女にも「さゑもん(左衛門)どのは俗のなかには日本にかたをならぶべき物もなき法華経の信者なり。これにあひつ(連)れさせ給ぬるは日本第一の女人なり。」との手紙を送られました。四條金吾公が〝信者第一〟と讃えられるゆえんの御遺文の一節ですが、手紙を頂いた日眼女はどんなに嬉しく心励まされたことでしょう。〈信心強情にして誠を尽くさんと励む夫・四條金吾頼基公〉〈夫を敬い内助の功で支える妻・日眼女〉日蓮聖人は信心のみならずその夫婦のあり方においても〝日本第一〟と御夫妻を讃えられております。人と人の関わりが薄れ、夫婦・家族のあり方が病みきっている現代、開山御夫妻の姿から私たちは学ぶべきことがあるのではないでしょうか。人が人らしく生きるために欠くことのできない愛と信頼という信仰の灯を、開山会の祈りの中でひとりひとりの心にともして頂ければ幸いです。
 迷い苦しむ衆生を救わんとお釈迦様が説かれた法華経の教え――その教えに生きよと南無妙法蓮華経の御題目を唱えられた日蓮聖人――その御題目に生きた四條金吾公夫妻――その御夫妻開山の寺であります当山は〝強情なる信心をもって、まじめに素直に真剣に、他のために生きる私になること〟を肝心とする寺であります。〝他のために生きる〟とは容易なことではありませんが、皆共にこの志を持てば世界は平和に向かうでしょう。そうありたいと努力することは誰にでも出来ます。命萌え出ずる春、当山に集い、開山会の力強い祈りの中で迷いの雲をはらい、まことの道を行く心の力を満たして下さい。どなた様でも皆様の御参拝を心からお待ち申し上げております。       
    平成二十九年二月吉日                内船寺住職   平原 正雄 拝
  檀信徒各位
                 記
日時・場所  平成二十九年三月十五日(水)午後一時   内船寺本堂
法話  「四條金吾さまのお人柄と信仰」
           身延山大学仏教学部教授    静岡市 妙栄寺住職  望月 真澄上人
墓参  法要・法話終了後 御廟参拝
     ※墓参の後は庫裏にてゆっくりとお茶を召し上がって下さい。

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