【見て学ぶ法華信仰】では、
目に見える形に現れた
法華信仰を紹介します。
法華信仰(ほっけしんこう)とは、
『妙法蓮華経』というお経
あるいは、
日蓮聖人が推奨された
「南無妙法蓮華経」
というお題目
に対する信仰のことです。
もちろんそこには、
日蓮聖人をお慕いし、感謝し、
ご恩に報いようとする心も
含まれるでしょう。
さて、【見て学ぶ法華信仰】
第1回目は「万灯行列」です。
日蓮宗のお寺では、
日蓮聖人のご命日である
10月13日に合わせて
「お会式(おえしき)」
と呼ばれる法要が
毎年執り行われます。
ちなみに、正法寺のお会式は
11月12日です。
このお会式に華を添えるのが
万灯行列(まんどうぎょうれつ)です。
日蓮聖人が亡くなられたとき、
庭先で季節はずれの桜の花が
咲いたと伝えられています。
その桜を模した飾りと
たくさんの提灯をつけたものが
万灯(まんどう)です。
この万灯の担ぎ手に
団扇太鼓(うちわだいこ)を
打つ人が加わり、
隊列を作って市中を練り歩くのが
万灯行列です。
寒さ増す秋の夜道に
太鼓の音が鳴り響き、
薄紅色の優しい光が
揺れて歩く様には
その由来を知らずとも
心奪われるものがあります。