法華経は面白い(リレーブログ最終回)

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研修員の香川です。
本土寺様の紅葉も見ごろを迎え、長いようで短かった布教研修所の生活も終わりを迎えます。半年間の生活は本当に有意義なものであった為、終わってしまうのは寂しくもあり、その半面これから布教専修師として活動できるのが嬉しくも感じます。
さて、堅い挨拶はこれくらいに致します。
 
今年度の布教研修所では法華三部経を毎日朝勤の際、素読させて頂き、法華経の素晴らしさを再確認致しました。時には面白い例えや場面があり(こんな事をいってはいけませんが・・・)、法華経という、ものがたりの楽しさを知ることが出来ました。
 
そこで、今回のブログのテーマは、「法華経って面白い」にしようと思います。
 
法華経を拝読していると、まるでマンガやアニメの世界のようなスケールで説かれている場面に遭遇します。
 
有名なところで言えば、
『従地涌出品第十五』
 →地面から無量千万億という尋常じゃない数の菩薩達が湧きます。
 
他にも、
『見宝塔品第十一』
「三変土田」
 →地面を三回もひっくり返すシーンがあります。
 
「六難九易」
 →足の指でこの世界を持ち、他の世界に投げる事、世界を焼き尽くすような業火の中に、草を背負って入っても燃えない事は難しくないそうです。
(それと比べても、お釈迦様滅後、法華経を説くのは大変という事)
 
『薬王菩薩本事品第二十三』
 →千二百年、燃え続けている菩薩がいます。
 
『仏説観普賢菩薩行法経』
  →長さ約4000キロメートルの超デカい象が登場します。
(日本の全長は約3000キロメートル)
 
このように法華経はその世界観から、ものすごく壮大な内容になっております。それぐらい素晴らしく、尊い教えであるという訳です。めちゃくちゃな事を言っている訳ではなく、ちゃんと全てに尊い教えが示されており、理由があります。
 
法華経は今の私達にとって大変難しい書物のように感じられがちですが、それは古代の言葉で書かれている事と、仏教独特の述語や表現が用いられている事によるものであり、元来はものがたり風のやさしい経典です。
しかし、その思想が通俗的で安易だという事では決してありません。例え話などを使って、私達の日常生活の感覚に訴え、文学的な表現をもって、具体的に説いています。
このように理論的ではないところが、多くの人々に親しまれてその心を捉え、厚く信仰されて来た大きな要因の一つではないかと思います。
 
 
 「研修員のリレーブログ、そしてこの第54回日蓮宗布教研修ホームページの更新もいよいよ今回で最後になりました。
9月25日にホームページを開設し、早いもので2か月間以上が経ちました。
布教研修所に入所させて頂き、私達研修員は一人一人、課題をもって研修に取り組んで参り、沢山の事を学ばせて頂きました。このホームページもその一つで、大変貴重な経験になりました。ご覧下さった方々へ、研修員一同心より御礼申し上げます。
これからの宗門を支える僧侶を目指し、私達はこれからもまだまだ精進を続けて参ります。」
 

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