「燈(ともしび)は油をさせば光を増し、草木は雨ふればさかう。人は善根(ぜんこん)をなせば必ずさかう」
日蓮聖人「上野殿御返事」
原油の高騰に止まらぬ戦争、私たちの生活は脅かされ、家計の不安や未来への不透明感から、つい心がささくれ立ち、自分を守ることで精一杯になってしまいがちな時代です。
しかし、日蓮聖人は説かれます。
暗闇を照らす灯火が油によって輝きを増し、乾いた草木が雨を得て勢いよく芽吹くように、人の運命もまた「善根」という徳を積むことで、必ず道が開けていく。
これこそ普遍的な道理であると教えます。
隣人を思いやり、言葉をかけること
社会の安定を願い、祈りを捧げること
目の前の仕事を、誰かのためにと真心を込めて行うこと
日々の生活の中にあるこうした小さな善根が、実は自分自身の不安や心配を鎮め、光を灯す「油」となります。
エネルギー価格が高騰し、物質的な豊かさが揺らぐ今だからこそ、私たちは「心の豊かさ」という灯火に目を向けるべきではないでしょうか。
雨が草木を育む恵みとなるように、小さな善行は、やがて大きな繁栄となって自分や家族、そして世界へと還ってきます。
「必ずさかう」という日蓮聖人の力強いお言葉を信じ、まずは自分から一滴の油を注ぐ。
その心のゆとりと実践が、暗いニュースに包まれた現代を照らす確かな光となります。
人は善根をなせば必ずさかう
