行脚:歳末助け合い唱題行脚

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毎年恒例の歳末助け合い行脚出発
今年も恒例となりました歳末助け合い募金唱題行脚(しょうだいあんぎゃ)を開催しました。
毎年12月1日、我々青年僧が南アルプスの町をお題目を唱えながら、皆様の尊い浄財をご寄付頂き、YBS文化事業団にお届けさせて頂いております。南アルプス市長久寺より約7キロの道のりを歩きます。例年通り、長久寺様で準備をさせて頂き、いざ出発!青年僧20名によるお題目『南無妙法蓮華経』の声は大きく、南アルプスの町に響いてました。若いといってもアラサー、アラフォーの方もいるので、果たして最後までこのペースで行脚する事ができるのか心配ですが・・・
 
沿道の皆様の声が元気の源に
この日は晴天に恵まれ12月というのに暖かい1日でした。仏様のご加護かな、などと思いつつ歩を進めていきました。
ふと顔を上げてみると道路には出勤途中の方々が車を走らせています。すれ違う方々の幸せをお祈りしながらお題目を唱えていると、ふとある思いが心に浮かびました。我々僧侶は日常お寺にいると社会が見えにくい場合もある。浮世離れというか現実とのギャップが生まれてしまう。このギャップを埋める事がこれからのお坊さんの役目だ!などとまたまた勝手な物思いにふけってしまいました。ひたすらお題目を上げていると普段は見えないモノが見えてくるのも行脚の良いところです。自分自身を見つめ直す良い修行になります。
そんな物思いを巡らせて間もなく南アルプス市内の複数のご寺院でお経をあげさせて頂き、休憩を取らさせて頂きました。その際、ご住職、奥様、檀家の皆様が温かくお出迎え頂いた事が何よりもうれしく、溜まってきた疲れも吹き飛びました!更に飲み物や食べ物をご供養して下さり、充分に体力を回復することができました。この場を借りまして改めて御礼申し上げます。
休憩後、出発する際にもご住職や奥様、檀家の皆様から『頑張って!』と声をかけて頂き、決意を新たに出発する事が出来ました!
 
無縁社会を感じさせない人の温かさ
歩いている中、多くの方々から募金をして頂きました。宗祖日蓮聖人のお心である『南無妙法蓮華経』の声を聞き、家の前で待っていてくれている方、後ろから追いかけてきて募金して下さる方のお姿を見ると本当に有難いなと感じました。そして我々の歩いている姿を見て合掌して下さり一緒に『南無妙法蓮華経』とを唱えてくれていました。そういったお姿を拝見すると涙が出るほど嬉しく思います。皆様のお題目、温かい眼差しこそが我々青年僧の背中を押してくれているんだと実感しました。
昨今、無縁社会などと叫ばれていますが、そんなことを全く感じさせないほど、人間の温かさ、優しさを感じることができました。これこそが仏教で言う「慈悲の心」なんだと改めて思いました。自分自身が一人で生きているのではなく、法華経、お題目、回りの方々の「慈悲の心」に生かされている事にも気付けた尊い修行をさせて頂きました。
 
最後に貴重な浄財を募金して下さいました皆様、快く休憩させて頂きましたご寺院様、関係者様に青年僧一同、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

坪井俊裕

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