令和4年 秋彼岸(お題目を唱えましょう)

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2022年(令和4年)秋彼岸

 さて、春のお彼岸では「地涌の菩薩」の話しをしましたが・・・皆さんは覚えていますか?(覚えている人???)

お釈迦様がお亡くなりになる前に「誰か能く此の娑婆世界に於いて、広く妙法を説かん」とおっしゃったのです。その時、多くも菩薩たちは「私にやらせてください」と言うとお釈迦様は「ダメだ!!」と強い口調で否定されました

つづけて「我が娑婆世界に自ら六万恒河沙等の菩薩摩訶薩あり」と言った。つまり、「この世の中にはガンジス川にある砂の数の6万倍もの菩薩がいて、その菩薩たちに未来のことはゆだねたい」とおっしゃったのです。そう言った瞬間、地面から多くの新たな菩薩さんが湧き出てきました。それを「地涌の菩薩」と言います。

お釈迦様は、長年一緒にいた多くのお弟子さんではなく、それとは別の全く新しい菩薩さんに頼みたいとおっしゃったのです。それは10人のお弟子さんが全国各地、全世界を飛び回って教えを広めるのではなく、全国各地、全世界にいる菩薩さんたちに、その場所にあった形ややり方で、広めてもらいたいという意味が込められていたからです。

多くの人を巻き込んで、みんなで協力しながら教えを広めていきましょうとお釈迦様は言ったのです。

正法・像法の時代(500年ずつ)は、黙っていても教えが広まる時代だった。末法という時代には人と人とが手を組んで教えを広めていかなくては、決して広まらないんだということを人々に伝えたかったのでしょう。この地涌の菩薩には上行菩薩・無辺行菩薩・浄行菩薩・安立行菩薩と言って、この4人のリーダーが中心となって広めてもらいたいとお釈迦様は言ったのです。その中でも筆頭の菩薩が上行菩薩で、日蓮聖人は自らが上行菩薩の生まれ変わりだと自覚された。

我々は日蓮宗の宗徒です。そして、日蓮宗のリーダーの日蓮聖人が地涌の菩薩のリーダーとして教えを広めるための旗頭となったと言うならば、我々はリーダーと共に教えを広める地涌の菩薩の一人だということです。「我々が、自分の地元で、教えを広めるんですよ!そうしないと末法のこの時代には、教えは広まりませんよ」っといって、お釈迦様は自分の一番大切な弟子ではなく、あえて我々に託してくれた・・・って言うのが前回のお話しです。

では・・・我々は教えを広めるって何を広めるのでしょう???

そうです。お題目です!なのでお題目を広める前にもう少しお題目の事を分かっておいてもらいたいと今日は思っています。

まず、「お題目」ってなに?・・・そう「南無妙法蓮華経」のことですが

 なんで「お題目」って言うのでしょうか?

「題目」って、つまり本に例えると「タイトル」のことです。

お釈迦様がお説きになったたくさんの教えの1つ「法華経」のタイトル正式には「妙法蓮華経」と言います。この教えは1部8巻28品でできています。このタイトルに「南無」をつけたのが南無妙法蓮華経で、これを一般的に「お題目」と言っています。ちなみに、「南無」とは、インドの言葉で、「命を捧げます」とか「心から信じます」といった意味です。「妙法蓮華慧」とは、泥だらけのこの世の中でも美しい花を咲かせる蓮華のように、不思議なお経それが「妙法蓮華経」でそのお経を心から信じて、命を捧げてお唱えするのが「南無妙法蓮華経」のお題目なのです

では、なぜ、このお題目をお唱えするのでしょうか?(自分が幸せになるため?)
仏教の教えの多くは

     成仏をするため⇒仏に成るため

そもそも(皆さんの考える)成仏とは何ですか?

  幸せに暮らす?天国に行く?

これこそ宗派によって成仏の形が違うように思います

  が・・・・・

日蓮宗では死んでから成仏するのではなく、生きている今、成仏する

 それを「即身成仏」と言っています

そして、生きながら成仏をして(仏に成って)多くの人を救うのが目的です。

「地涌の菩薩」としてこのお題目を広めることにより、人々を救う人がどんどん増えていく⇒そうなれば多くの人が救われ、この世の中に真の平和が訪れるこれが「南無妙法蓮華経」の世界、日蓮聖人が言った「立正安国」です。

どうか皆さんも日々お題目をお唱えし、皆さんのお題目で多くの人を救ってください。このお題目の教えがあれば、今、世界で起きているような戦争はなくなります。どうかこのことを信じて日々お題目をお唱えいただければと思います。

今日のお題目も、「立正安国」「世界平和」を頭に描きながらお唱え下さい

南無妙法蓮華経

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