☆お彼岸を利用して

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 お彼岸のお墓参りを利用して、年長者は若い人に対してご先祖様やご自身の人生を語って頂きたいと思います。若い方は年長者からいろいろな話をお聞きになってください。
 核家族化が進み、若い方はご自分の祖父母や曾祖父母のことをあまり知りません。場合によってはご両親の人生も知らないこともあります。それが生きていくうえである種の弱さにつながっていると思います。
 私は子どもの頃、祖母からいろいろな話を聞きました。とても他人様には聞かせられないこともたくさん聞きました。その話から人生は思い通りにはいかないということを学びました。そして祖母が必死にお寺を守ってきたことを感じました。
「あんたが生まれて、後継ぎができて、お婆ちゃんは本当にうれしいんだよ。」
この一言は、その後の私を支えました。

 
 若者が自ら命を絶つニュースを見るたびに心が痛みます。
「今の君の命は君だけのものではない。両親、祖父母、曾祖父母…命をつないできたから今の君がある。関東大震災や第2次世界大戦、大変な状況の中、生き延びて命をつないできてくれたご先祖様があってこそ今の君がある。命をつないでくれたご先祖様の気持ちに思いをはせ、生きる勇気を得て欲しい。」
 お墓参りが皆様にとって生きていく力を得る機会となることを願っております。

 圓眞寺 住職 稲田海聡

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