よく幼い子どもが自ら仏壇の前にちょこんと座り、手を合わせおりんを鳴らして行く、そんな微笑ましい様子を見たことがあります。
今まで何人かのお檀家さんからもそんな話を聞いたことがあります。
子どもにとっては単なる遊びの延長かもしれませんが、もしかしたら小さな子供たちの心の奥底には、生命(いのち)の連鎖の中に生かされていることを知り、自然とそんな行動に結びつくのかもしれません・・・ちょっと大袈裟でしょうか。
詩人の相田みつをさんにこんな詩があります。
父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうして数えていくとゆくと
十代前で 千二十四人
二十代前では――?
過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いまここに
自分の番を生きている
それが あなたのいのちです
それが わたしのいのちです
生命(いのち)とは、遠い先祖から現在の自分、そして未来の子孫へと受け継がれていくもの。あたりまえのことですが、命が軽んぜられる現代にあって、誰もがもう一度考えてもらいたいものですね。