妙法蓮華経の持久走 三周目 法師功徳品第十九

 法華経の内容を時間をかけて、ゆっくりと持久走のようにお話しします。今は三周目で、二十八章の要点をお話しします。お付き合いください。

 お釈迦さまが常精進菩薩に、受持、読、誦、解説、書写という法華経の五種類の修行の功徳を、眼、耳、鼻、舌、身、意の六根が清浄になると説かれます。
 五種類の修行とは受持とは法華経を信じること、信じたいと思い続けることをいいます。次に読は法華経を目で読むことで、誦は口で法華経をとなえることをいいます。解説は法華経の内容を人々に伝えること、書写は法華経を書き写すことをいいます。
 この五つの中で受持が一番大切だといわれます。信じたいと思うからこそ疑問が生まれ、疑問の解消のために、法華経を目で読み口で唱えます。法華経を読むことで感じたこと思ったことを周囲に伝えれば、さまざまな反応を得られ、さらなる信仰のもとにもなり、新たな疑問を持つことでしょう。
 さて最後に書写ですが、印刷技術がなかった過去においては、お経を増やすには書き写すしかありません。お経が増えることもことも大切ですが、書き写すことで内容をより理解できたと思います。現在は印刷されたお経が中心ですが、大切なところを書き写していくのも大切な書写であると思います。
 受持・読・誦・解説・書写の五種類の修行は五種法師とよばれます。その中で受持が正行といわれ一番大切であり、残りの四種類は助行といわれ信仰を高めるための修行といわれます。

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