①よくわかる!そもそも「お経」ってなに?

「お経ってそもそも何だろう?」と気になったことはありませんか?
お寺にお参りにでかけた際、
お葬式に参列した際など、
現代では「お経」に触れる機会があまり多くありませんが、
ふと耳にしたときに何となく気になった方もいらっしゃるかと思います。

「お経」「経典」「仏典」とはいわば、
仏教の開祖=お釈迦様の
「名言集」であり、
「言行録」であり、
「弟子たちへの育成マニュアル」でもあります。

他の宗教でいえば、
たとえばキリスト教の聖書がこれに相当しますし、
著名なビジネスマンの自叙伝なども同じようなものといえるでしょう。

お釈迦さまは2500年前のインドで王子としてお生まれになった方。
「この世界の真理をしりたい」と思い高貴な身分を捨てて出家し、
果てしない苦行の果てに静かな瞑想のなかで悟りを開き、
「人々がいかに苦しみから離れて自由に生きられるか」を
80年の生涯にわたって説き続けた方です。

お釈迦様の教え方は相手によって千差万別で、
 相手が簡単なことしか理解できなければ簡単なことを解き、
 相手が論理的な説明を求めれば論理的な教えを説き、
 相手が実践的な修行法を求めれば実践的な修行法を教える、
という形式をとっていました。
そのため、
あらゆるお経は「如是我聞」=「このように私は聞いた」という、
お釈迦様の言葉を弟子たちが書き起こしたもの、
という体裁となっています。

ではその教えの数がどれほどあるかといえば、
八万四千
=はかりしれないほど膨大
=インドの概念で「とても多い」としか示されません。
(いちおう、『大蔵経』のなかに収められているものだけを数えれば
 数え出すことは可能です)

インド、スリランカ、タイ、ミャンマー、インドネシア
ブータン、チベット、ベトナム、中国、韓国、日本
そして現代では西洋世界へも。

法句経、般若心経、華厳経、パーリ語仏典群、法華経、涅槃経、など

どれを選び取るかは様々ですが、
数多くの教え、教えの広がった地域、そして長い歴史の中で、
どの教えに学び、実践するかもまた様々な形として
育まれてきて現代の仏教を形づくっています。

私たち日蓮宗ではそのなかの
『妙法蓮華経』を聖典として扱っていますが、
詳しくは次のページにて説明いたします。

こちら→【よくわかる!妙法蓮華経

関連:
お釈迦様、釈迦牟尼、釈尊
大蔵経
部派仏教、大乗仏教、チベット仏教
妙法蓮華経

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